年齢を重ねてからの美は決意であり、行動の賜物である。8月11日(月・祝)に開催された年齢別ボディコンテスト『ベストボディ・ジャパン2025愛知名古屋大会』クイーンクラス(50歳〜59歳)にて、着付け師の桑原香美(くわばら・かぐみ/50)さんがグランプリに輝いた。50歳を迎え、なお進化する美しさを支えるのはどんな日常なのかを聞いた。
ジムにハマり体型激変、コンテスト常連に
「トレーニングを始める前は、体脂肪率30%超えで、顔はパンパン、お尻も下がった典型的なピーマン体型でした」
※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。
桑原さんが筋トレに目覚めたのは3年前。「家の近所にジムができたので興味本位で行ってみたら、あまりの面白さにハマる」という偶然からだった。仕事の合間を縫いトレーニングに没頭。時には日に2回ジムに行くこともあり、トレーナーを驚かせた。その成果で肉体はみるみる変化、腹筋に縦線が入る引き締まった体型となった。そして、大会出場初シーズンでベストボディ・ジャパンの全国大会である日本大会に出場。その後も熱は冷めやらず、各地の大会でグランプリを獲得し続けている。
お尻と背中に注力、食事は彩り豊かに
現在のトレーニングは週4日以上。お尻と背中の強化に重点を置き、スミスマシンを使ったデッドリフト、ブルガリアンスクワット、ヒップスラストなどを丁寧に行う。
「重量や回数も大事ですが、効かせたいところに効いているか、触って確認しながらやります。お尻が引き締まり、高さが出てきたと感じます」
食事管理も徹底している。「米、魚、野菜、発酵食品、豆腐」を中心に、バランスと彩り豊かなワンプレートメニューを心がけている。
「目で見て満足度の高い食事にしています。基本的な味付けがシンプルなので、栄養バランスが整っていることはもちろん、見た目の美味しさを大事にしています」
トレーニングと食事の徹底。ボディメイクに必要なのは、年齢に関わらず基本的なこの2つをいかに継続できるかだけだという。また、ストイックな生活の息抜きには、愛犬・ティムとの散歩が一役買っている。
「ジムでの有酸素運動と、ティムとの40分の散歩を日課にしています。有酸素は苦手なのですが、大好きなティムとの散歩は最高のリフレッシュです」
日本大会優勝へ、さらなる挑戦
桑原さんの美しい肉体は、同性からの注目も集める。
「『きれいです!』『こんな50歳になりたい』と女性に声をかけられることが増えました。名古屋大会後、帰り道で素敵な女の子とインスタを交換したんです」
気恥ずかしそうにそう語る桑原さんは、ステージ後はつねに多くの観覧者や共演者に囲まれる。憧れの存在となっている桑原さんの目標は、日本大会でのグランプリだ。
「最近は褒めていただく機会が多く、とてもうれしい反面、まだまだ現状には満足していません。今まで以上にトレーニングも食事管理も徹底して、最高の自分を目指したいです」
若さは美しい。しかし、美しさは若さではない。美しくあろうとし続ける者にとって、年齢とは情熱と努力を積み重ねてきた経歴である。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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