8月11日(月・祝)に開催された『ベストボディジャパン2025愛知・名古屋大会』レディースクラス(30歳〜39歳)で、サロン経営者の松村絵梨(まつむら・えり/36)さんが3位入賞を果たした。
トレーニングを本格的に始めて3年、日々のなかにトレーニングを浸透させた方法と、大会出場を通して得たものとは?
30歳を過ぎて気づいた「後ろ姿の衝撃」
松村さんがトレーニングに本気で取り組み始めたのは、30歳を過ぎたころの気づきがきっかけだった。
「25歳くらいからジムに行ったり、行かなかったりを繰り返していました。たまに運動していればいいか、くらいの気持ちだったんですけど、30歳を過ぎて自分の後ろ姿を見たときに、お尻のたるみにすごくショックを受けました。そこから本格的にトレーニングを始めようと決意しました」
「お尻をメインにトレーニングしていましたが、全体のバランスを考えると上半身も必要だと感じました。肩はサイドレイズやケーブル、マシンで多角的に鍛え、背中はラットプルダウンなど4〜5種目で広背筋を意識しました。目に見えて効果が出たので、モチベーションも上がりました」
その後、3年間の努力で体型は劇的に変化。特に肩と背中のバランスが整ってきたという。
トレーニングを徹底的に習慣化する
松村さんは、毛穴専門エステサロンとネイルサロンの経営という過密なスケジュールの日々を送る。仕事とトレーニングを両立するため、時間管理とトレーニングの質の向上の両面に工夫を凝らす。
「出勤は10時からと決まっているので、朝8時くらいにジムに行くようにしています。仕事が忙しいと合間にジムに行くのは難しいので、朝は苦手でも早起きして、トレーニングをルーティーン化しました」
休日も「朝イチでジム」と決め、習慣化することで「時間がなくて行けない」という言い訳を排除。また、限られた1時間というトレーニングの質を上げるために、事前に「肩の日」「お尻の日」と部位を決めて集中し、効率的に鍛えている。
「今日は何を鍛えるかをあらかじめスケジュールしておくことで集中してトレーニングできるし、結果も出しやすくなりました」
心と身体が満たされることがすべてのやる気につながる
ボディメイクとして、日常の姿勢やメンテナンスにも気を配る。
「座りっぱなしの仕事なので、座るときは猫背にならないように意識しています。また、定期的にマッサージや鍼で身体のメンテナンスをしています。身体が疲れているとモチベーションが下がり、トレーニングのやる気も減ってしまうので」
トレーニングの継続につながっているのは、ストレスを溜めない生活への心がけだ。
「嫌だな、と思うことはしないようにしています。愛犬との時間や家族とのひととき、美味しい食事など、好きなことをして心が満たされて明るくなると、すべてのやる気につながります」
今後の目標と、大会出場を通じて得られたものを聞いた。
「理想の身体にはまだ遠いですが、地道にコツコツ諦めずにトレーニングを続けたいです。ベストボディへの出場は、メンタルが少し崩れたタイミングで決めたんですが、目標ができたことで心も安定しました。トレーニングは私にとって自信と精神安定剤です。これからも無理せず、楽しみながら理想に近づきたいです」
身体を動かし、体型を整えることは心身を健やかにしてくれる。わかっていても、慌ただしい日々はトレーニングの気力を奪う。まずは、30分でも1時間でもやり続けられる方法を探すこと。忙しい現代人が必要とするのは、どんなトレーニング論よりも、まず習慣化のためのプロセスなのかもしれない。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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