JBBF選手 コンテスト

フィットモデル世界3位に輝いた38歳の「砂時計ボディ」 デビュー戦の最下位から日本代表にまで成長

「世界の舞台で、君が代を流したい!」と話す、鈴木由香(すずき・ゆかり/38)選手は、昨年の『IFBB世界フィットネス選手権&男子ワールドカップ』でフィットモデルマスターズ35歳以上級・3位、一般6位の成績を収めている。

今年もまた国際大会の日本代表に選ばれた鈴木選手に、フィットモデルの魅力や美ボディの作り方についてお話を伺った。

【写真】鈴木由香さんの砂時計ボディ

『フィットモデル愛』無くして、勝つことはできない

鈴木選手がトレーニングを始めたきっかけは、運動不足解消のため。

「グループレッスンを担当してくださっていたトレーナーさんから、トレーニングを続ける目標のために『ボディコンテストへの出場』を勧められたことが大会へ出場するきっかけでした。初年度に2つのビキニフィットネスの大会に出場するも、結果はどちらも最下位。それがショックで、悔しくて。その苦い経験があったからこそ、ボディコンテストに出場するための身体作りやポージング練習に本気になっている今があると思います」

フィットモデルの美しさに魅了され、鈴木選手は「フィットモデル愛」が止まらない。

「私が夢中になっているフィットモデルは、自己分析・魅せ方・所作・身体作り・衣装作りなど、好奇心と追求心が要求されるカテゴリーです。フィットモデルへ誠実に向き合う『フィットモデル愛』なくして、勝つことはできません。トータルパッケージでの美しさを、今後もより深く追求していきます。昨年は国際大会に初出場しました。日本代表に選ばれることを目標にしていたので、とてもうれしかったです。今年もまた国際大会の日本代表に選ばれました。身が引き締まる思いで、うれしく思います!」

鈴木選手のトレーニングは、フィットモデルに特化している。

「トレーニングは週に5~6回、1時間半くらい。部位は肩(胸も1種目)・背中・四頭・ハムで分けています。フィットモデルの衣装は身体が見える部位が少ないので、肩・上背部・お尻が中心です。回数やセット数は決めず、自分が納得するまで行うことが多いですね。どのトレーニングでも足元がふわふわせず、足裏が地面に刺さるような重心で行うことを意識しています」

鈴木選手は「シーズン中は基本的に3食同じ食べものを食べている」という。

「減量は、基本的にローファットダイエットです。いつも食べている食材は、白ごはん、鶏胸肉、お魚、卵、野菜。体重が停滞してきたら、白ごはんの量を調整します。鶏胸肉は焼いて塩コショウで食べることが多いので、塩にはこだわりますね。これまでに食べた中では、『ぬちまーす』という塩がほんのりと甘みがあって、ミネラルも豊富なのでリピートしています」

「私が今歩かせていただいているのは、偉大な先輩方が歴史を積み重ね、作ってくださった道」と話す鈴木選手は、7月末に台湾・新北市で開催される国際大会・ミスターユニバースへの出場を控えている。

自分自身も後輩たちへの『道』を作れるような存在になるために、フィットモデルの探求やトレーニングによる鍛錬を怠らない鈴木選手の活躍に期待したい。

鈴木由香さん

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材:山口夏織 撮影:中島康介、中原義史

執筆者:山口夏織
フィットネスからグルメ&レジャー、経済紙まで様々なジャンルで執筆&撮影を行う、歌う筋肉クリエイター。自身もボディコンテストへの参加経験があり、日々鍛えている。どちらかといえば猫派、某チョコはきのこ派。

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