天命果てるまで現役を目指せるスポーツ。それがナチュラル・ボディビルディングである。
その象徴となる大会、年齢別ボディビル日本一を決める『日本マスターズ選手権大会』が、8月31日(日)に新潟県・新潟市新潟テルサにて開催された。第37回目となる本大会で、男子ボディビルでは“最年少”40歳から最年長89歳までの169名が集結。20代・30代の台頭で世代交代の波が寄せるボディビル界に、大先達の勇姿を披露した。
最高年齢カテゴリーとなる85歳以上級では、大会最年長の89歳となる金澤利翼(かなざわ・としすけ/89)選手が優勝に輝き、18度目の日本タイトル獲得。自身が持つ日本マスターズの通算優勝記録を16に更新した。
金澤選手は1960年、1963年と2度の『ミスター日本』獲得経歴を持ち、34歳で競技を一旦離れるも50歳で復帰。2024年の『IFBB男子ワールドカップ』にボディビルマスターズ60歳以上級で出場するなど、生涯現役ビルダーとして活躍している。
「もうステージに立っても寒くて、フリーポーズをするのも辛くなってきましたが、まだまだ現役であり続けます。ボディビルへの恩返しで、93歳までは現役でやるつもりです。トレーニングを続けてきたおかげで、未だに無病息災でおられます。130歳まで生きて、長寿の記録をつくりたい。どうぞ見守ってください」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材・文:にしかわ花 撮影:中原義史