9月14日(日)、岩手県・盛岡市民ホールで開催された『オールジャパン・フィットネスチャンピオンシップス2025』(以下、オールジャパン)。国際大会への選考も兼ねており、注目度も高い本大会の「ビキニフィットネス163cm超級」では、安井友梨(やすい・ゆり/41)選手が優勝を果たし10連覇を成し遂げた。
安井選手の挑戦は今から10年前、30歳のとき。「ダイエットを成功させるため」から始まった物語だ。そこからビキニフィットネス界の女王として君臨し続ける安井選手。
昨年の2024年には、年齢別の階級において、念願の「ビキニフィットネス世界一」に輝き、まさに10年越しの夢を実現した。その後も歩みを止めることなく、自らを進化させる挑戦を続けている。
特筆すべきは「苦手への挑戦」。さらに自分を磨くため、年齢を超えた一般の部でのビキニ世界一を目指すために新たなチャレンジも始めている。それが陸上トレーニングだ。
幼い頃から走ることが苦手でコンプレックスだったという安井選手だが、「スキップすらできなかった私が牛歩のごとく成長している」とSNSに綴られていた。「どんなときでも『今の自分』が一番若い!それなら、まさに今、チャレンジ!」と綴られた言葉には、競技を超えて多くの人を勇気づけるメッセージが込められている。
10連覇という偉業の裏側には、新しい挑戦そして何よりも諦めなければ『自分と未来は、変えられる』という信念がある。次戦は10月12日(日)に東京で開催される『グランドチャンピオンシップス』だ。安井選手の伝説はまだまだ続いていく。
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
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取材・文:小笠拡子 撮影:中原義史