JBBF選手 コンテスト

夫に「大きい」と言われ筋トレ開始し、ビキニフィットネスで一気に躍進! 活躍の背景には「地味なことを地道に継続」の成功体験

「地道に続ける」という簡単なようで難しいことを粘り強くやり続け、ボディコンテスト1年目にして大きな成果を上げた選手がいる。

『JBBFオールジャパン選手権』に初出場ながらマスターズ40歳以上160㎝超級優勝、一般163㎝以下級2位と好成績を収めた早倉フジコ(さくら・ふじこ/42)選手。ボディコンテストの登竜門・『マッスルゲート』とその全国大会である『ゴールドジムジャパンカップ』で活躍し、今年JBBFデビューをした。

【写真】早倉フジコ選手のしなやかに伸びた長い四肢のビキニ姿

早倉選手はもともと、夫婦喧嘩中に夫に「(身体が)大きい」と言われたことでダイエットを開始。そこから筋トレにのめり込み、ボディコンテストにも出場するようになった。当初は華奢になりたいと思っていたが、次第にその目標は「競技で世界一を獲りたい」に変わっていった。

競技歴はわずか2年ほどだが、今年のオールジャパンでは163㎝超級のクラスでビキニの絶対女王・安井友梨選手に次ぐ2位を獲得。身体もそれに伴う競技成績も、普通ではない成長速度だ。

早倉選手が継続して身体を変えることができている背景には、「地味なことを地道に続けてきた」ことがある。現に早倉選手のX(旧Twitter)では、ピラティスやジャイロトニック(※)と、地道に身体の機能を整えるエクササイズを継続する様子がよく見られる。
※「円・らせん」を意識しながら、ゆったりとした呼吸に合わせて身体を動かし、関節に負担をかけずに体幹を鍛え、柔軟性を高め、神経を活性化させていくエクササイズ

「周りからも『よく地道に続けられるよね』と言っていただけることがありますが、私としては小さな変化を感じ取ることができるから続けられるんだろうなと分析しています。以前、息を10秒吐いて、10秒止めて、10秒吸うという呼吸トレーニングを毎日続けたことがあって、最初は何の意味があるんだろうと思いながらやっていましたが、2週間ほどで肩が適切なポジションに下がってきて、肋骨が締まるのを感じました。その成功体験があるから、どんな地味なことでも続けられているんじゃないでしょうか」

「また、オールジャパンの表彰式後には、安井友梨選手、長瀬陽子選手とお話しさせていただく機会がありました。SNSを通じて私の取り組みをご覧くださっていたようで、『正しい方向にブレずに努力しているからこそ、最短で成果を出せたんだね』と温かいお言葉をいただきました。トップ選手にそう言っていただけたことで、改めて地味なことこそ確かな力があると実感しましたね」

毎日これを続けよう!と意気込んでも、効果が感じられないとすぐに頓挫してしまう人も多い。そこには“効果が出るまで粘り強くやり続ける力”も必要だが、“小さな変化を感じ取る力”も同じくらい必要な要素かもしれない。

今回の大会に向けても、一見ボディメイクとは無関係そうな小脳や視力の調整まで取り入れた。「右目の弱さが右半身の感覚にも影響していたので、ビジョントレーニングで左右差を整えました。地味な作業の繰り返しでしたが、確実に背中の動きが変わってきたと思います」と、細かな身体の左右差の改善などに熱心に取り組んできた。その繰り返しが、今回の躍進の背景にある。

早倉選手が以前から語る大きな目標は「2026年に世界選手権優勝」。今シーズンは惜しくも世界への切符は手に入らなかったが、「来シーズンは必ず」と意気込む。早倉選手の活躍は、地道に努力を続けている多くの人たちの希望になるだろう。

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:FITNESSLOVE編集部 撮影:中原義史

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