東京選手権で悲願の優勝を遂げ、“ミスター東京”として臨んだ日本クラス別選手権。そこで全国区で活躍する同世代の選手たちとの接戦を通じて、四十物悠弥は自身の現在地を確認できたという。2つのタイトルを手にしたことで生まれた新たなプレッシャーと、日本選手権のファイナリストを目指す思いを聞いた。
[月刊ボディビルディング2026年11月号より]

2026年日本クラス別ボディビル選手権75kg以下級優勝の四十物悠弥
――先月号ではインタビューで「ミスター東京というものを背負っている」という重圧やプレッシャーがあるとおっしゃっていました。これまでの日本クラス別選手権とは違う心境で臨んだ一戦だったと思いますが、今の優勝という結果について、どのように受け止めていますか。
四十物 全国区での自分の立ち位置の想像がつかない中での出場だったので、“ミスター東京”を背負いながらも、チャレンジャーの気持ちもありました。結果については、純粋に嬉しいです。
――スコアシートを見ると、1位から3位の選手でデッドヒートが繰り広げられていました。特に2位の小坂元雄斗選手とは大接戦でした。
四十物 実際に近くで見て、小坂元選手とは僅差の戦いになるだろうと感じていました。2年ほど前にSNSで、お互いに「いつか並びたいね」というやり取りをしたことがあって、今回、ようやく並べることになって、すごく楽しみにしていました。
実は(3位の)椎名拓也選手とは、過去に並んだことがあったんです。2021年のマッスルゲート静岡大会でした。椎名選手が優勝して、私は3位でした。
――そういった競い合える仲間がいるということは、日本選手権へ向かっていく上でも、いい発奮材料になるのではないでしょうか。
四十物 そう思います。私は東京連盟の大会を中心に出場していたので、全国区で活躍している選手と並べるのは本当に楽しみです。同世代の選手も多くなっているので、そこは意識するところですね。
――今回の日本クラス別選手権を通して、全国大会における自分の立ち位置を、どのように捉えましたか。
四十物 自分が想像していた通りでした。これまでの東京選手権の順位などを踏まえると、日本選手権でいえば、2次ピックアップあたりになるだろうというイメージは持っていました。今回出場した小坂元選手や椎名選手も、日本選手権に出場すればそのあたりに入ってくると思います。そういった選手と並んで接戦だったので、自分もそのあたりなのかなという感じです。
――次は、そこから一歩抜け出すための戦いになると思います。現在、フォーカスしていることはありますか。
四十物 ここから詰められるところは、コンディションくらいになってくると思います。あとは表現という部分で、ポージングですね。そこをいかに詰められるかというところです。
――日本クラス別選手権から日本選手権までは1カ月半ほどの時間が空きます。コンディションの持っていき方や、疲労の面はいかがですか。
四十物 メンタル面での疲れはまったくありません。ただ、毎年そうなんですが、私は一度大会が終わると、そこで一気に体がむくんでしまいます。そこから取り返すのに1から2週間程度かかるので、少し期間が空いてくれて、逆に良かったです。
――ミスター東京としての重圧は、今回優勝したことで、少し肩の荷が下りたというか、解放された感覚はありますか。
四十物 それはありつつも、日本クラス別選手権も獲ったので、また新たなプレッシャーが芽生えたといいますか(苦笑)。日本選手権への出場権につながる大会としては、日本クラス別選手権、東京選手権、ジャパンオープンなどがあると思います。その大会で勝てたことで、いい流れができていると思っています。ここでファイナリストになれなければ、最大のチャンスを逃すことになるかもしれません。肩の荷が下りた一方、しっかりとこの流れに乗るために、改めて気を引き締めて取り組んでいきたいです。
PROFILE|四十物悠弥(あいもの・ゆうや)
1995年9月7日生まれ/31歳/埼玉県出身/身長165.5cm/体重:71.2kg(オン)、80kg(オフ)/パーソナルトレーナー/2023年東京ボディビル選手権3位。2024、2025年東京ボディビル選手権2位。2026年東京ボディビル選手権優勝。2026年日本クラス別ボディビル選手権75kg以下級優勝
取材・文:藤本かずまさ 撮影:中原義史











