10月29日〜11月2日(現地時間)、スペイン・サンタスサンナで開催された『2026 IFBB世界選手権』で、日本代表の岩崎有希(いわさき・ゆき/30)選手がビキニフィットネス158cm以下級に出場。惜しくも上位6名の決勝進出とはならず、あと一歩の7位でフィニッシュした。
【写真】岩崎有希選手が見せた引き締まった肩やウエスト、ボディライン

ピラティスと筋トレを組み合わせた身体づくりで国内トップへと駆け上がり、初めて臨んだ世界選手権。しかし、本人が抱いたのは強い悔しさだった。
「トップ3くらいまで狙っていく気持ちだったので、最初は結果を受け入れられませんでした。もうこれ以上の自分を出せないのに、と思いました」
ビキニフィットネスは、引き締まった身体のバランスや、ポージングなどの表現を競う競技。岩崎選手は2024年にJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)デビューし、今年10月には身長別の枠を超えて日本一を争う『フィットネス・ジャパン・グランドチャンピオンシップス』で“絶対女王”安井友梨選手に次ぐ2位に入った。
華やかなステージで活躍する岩崎選手だが、運動を始めたきっかけは身近な悩みだった。過去の取材では、大学4年生のとき、就職活動のストレスで眠れなくなり、身体を動かせば眠れるのではとジムでヨガを始めたと語っている。その後、本格的に筋トレに取り組むようになった。
ただ、鍛えれば思い通りに身体が変わるわけではなかった。以前はスクワットで腰に負担がかかり、お尻をうまく使えないことが課題に。そこで転機となったのがピラティスだった。骨盤の位置や背骨の動きを意識して身体の使い方を見直すなかで、腰の不調が改善し、トレーニングにも変化を感じるようになったという。
大切にしているのは、頭の位置から足先まで、身体の位置を整えて動くこと。それによって同じ重さでも筋肉への刺激が変わり、ピラティスを始めて半年ほどでお尻の成長を実感した。頑張る回数や重さに加え、狙った筋肉を使えているかにも目を向ける。その積み重ねが、岩崎選手の身体づくりを支えてきた。
世界トップレベルの選手たちを見て得た気づき
今回の世界選手権で世界の上位選手と並び、足りないと感じたのはお尻の厚みや上半身の筋肉の充実度だった。
「同じ階級の選手たちと並ぶことによって、課題がより具体的になりました。具体的にはお尻の丸さや腹筋といった部分です」
さらに、上位選手の立体的な身体の見せ方にも注目した。筋肉を育てることと合わせ、背骨や骨盤の動かし方、ポーズに必要な可動域も見直していく考えだ。
「日本のビキニも世界で戦えるというところを示していきたかったからこそ、何も変えられなかったという悔しさは残りました」
大会後、落ち込む岩崎選手を支えたのは、日本代表の仲間たちだった。他の選手たちが、自身も悔しさを抱えながら声をかけてくれた。弱点を一つずつ克服し、自分にチャンスが巡ってくるまで出場し続ける。その姿勢に触れ、岩崎選手も挑戦を続けようと思えた。
「降りちゃダメだなと思いました。来年、自分のターンが回ってくるかもしれないですし」
国内では、さらにその先のグランドチャンピオンシップス日本一を目指す。そこには、小柄な選手たちの希望になりたいという思いもある。
「私の身長ぐらい(158㎝)が平均身長ゾーンだと思うので。小さくても日本一になれると示していけたらいいなと思います。そして、ビキニフィットネスに挑戦する選手たちが私を見て、もっと世界で戦いたいと思ってもらえるような選手になりたいです」
取材・文:FITNESSLOVE編集部 撮影:Igor&Jakub










