ゴールドジム主催の、誰でも出場可能なボディコンテスト「マッスルゲート」の関東大会が11月4日(月/祝)に千葉・市川市文化会館で開催され、永吉令奈(ながよし・れな/32)さんが、ウーマンズウェルネスで優勝を飾った。
「一度だけマッスルゲートでビキニフィットネスに出場したのですが、やはり下半身に重さがあり、ビキニフィットネス向きの身体ではないと評価を受けました。ウェルネスは下半身ボリュームが重点的に見られるので、私が目指すには最適なカテゴリができたと思っています」
2024年に新しく新設されたウーマンズウェルネスは、全身の筋肉の発達度合いに加え、特に下半身がしっかりと鍛え上げられた身体が評価される。そのため、下半身のトレーニングには余念がなかったという永吉さん。
「下半身の大幅な筋肥大を目指すと、どうしてもウエストに厚みが出てきてしまうという難点があります。それを少しでも抑えながら、歪みや癖を修正して、足底からアライメントを整えてトレーニングすることを心がけてからは、下半身の形が良くなっていきました」
永吉さんはゴールドジムのトレーナーも務め、マッスルゲートでは審査員も担っている実力者。ゴールドジムのアンジェリーナ・ジョリーとメディアで紹介されて話題を呼んでいる選手だ。それ故に周囲から期待される中で、今回はしっかりと弱点を克服して結果を残した。
「2019年のマッスルコンテストに優勝してから、海外アマチュアオリンピアなどにも出場しました。プロを目指してどんどん海外コンテストに出場していく中で、より良い選手、指導者になれるようにと審査員に選出いただきました。審査員としてはもちろん、運営にも関わらせていただいています。出場する選手の立場として、今回はいつも以上に緊張感を持って挑みました。今回経験できたことを今後の大会運営にも活かしていきたいです」
ダンサーや俳優、MCなど、舞台上での仕事経験も豊富な永吉さんは、知らない人ばかりの海外の大会だと、自分への声援がなく心細い反面、ステージに立ってしまえば意外に緊張しないと笑顔で話してくれた。アメリカやベトナム、韓国といった様々な国のコンテストに出場し、自分磨きだけでなく、コンテストレポートを作成してマッスルゲートの演出や運営にも活かす努力をしている。
出場者として、そして運営側として様々な目線から各国の大会の演出や特徴を捉え、より良いステージを届けられるように日夜努力を欠かさない。
「マッスルゲートを通して、人前に出たことがなかった人が殻を破ってチャレンジしていくことで自分の自信につながり、そこから他のことも上手くいくのではないかと前向きになる姿がとても印象的で、大会運営側としてもとても喜びを感じます。結果はもちろん大切かもしれませんが、結果だけではなく多くの人が出場することに意味がある、出場して良かったと感じてもらえる大会作りも心がけていきたいと思います」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材・文:林健太 撮影:中島康介