マッスルゲート選手 コンテスト

「下半身が大きい、洋ナシ体型は遺伝」と悩んでいた29歳 コンプレックスの脚を強みに変えて、堂々とボディコンテストに挑戦

6月7日(土)に愛媛県・新居浜市市民文化センターで開催された『マッスルゲート四国大会』。ウーマンズウェルネスに出場し、2位となった高科美歩(たかしな・みほ/29)さん。

トレーニングを始めたきっかけは、コロナ禍による自粛生活だった。自宅でできる趣味を探していたときに、たまたま目にしたYouTubeの筋トレ動画が最初の一歩となる。

【写真】脚トレで鍛え上げた高科美歩さんの下半身

下半身が大きいのは遺伝で、どうしようもないのかも……

「痩せたいという気持ちから始めました。宅トレでお腹まわりが少しスッキリしたことを実感して、その変化が面白いと感じたんです」と当時を振り返る。

高科さんは昔から、自身の体型にコンプレックスを抱いていた。特に下半身のボリュームに対する悩みは深く「洋ナシ体型」と表現するその思いには、小学生のころから続く羞恥心や周囲の視線の影響もあったそうだ。

「父の家系は下半身に肉がつきやすい女性が多く、『遺伝だから仕方ない』とポロッと言われたことがあって。このときは、遺伝だからどうしようもないのかな……と少しショックを受けましたね」

自身の体型を隠すように、長めのスカートやカーディガンを選び、ときには猫背になってまで小さく見せようとしていたという。

大好きな脚トレは、限界までがんばってみる

そんな高科さんの意識を大きく変えたのが、「ウェルネス」という競技カテゴリーとの出会いだった。脚が発達している選手に惹かれていたこともあり、「筋肉がついた脚は美しい」と思えるようになった。

「コンプレックスだった脚が、見せ方一つで強みに変わる。そのことに衝撃を受けました。ジムでも“大きい脚は武器だ”と言ってもらえたのがうれしかったですね」

今では「脚が張っていると、むしろうれしい」と語る高科さん。高科さんにとってトレーニングは、外見だけでなく心をも変えてくれた大切な存在だ。

「私を変えてくれたのは、やっぱりトレーニング。特にバーベルスクワットとレッグエクステンションは外せません」

以前は重量を求めてがむしゃらにトレーニングをしていた時期もあったが、現在は筋肉に効くよう丁寧なフォームで行っている。

スクワットは50〜55kgをメインにセットを組み、最後は40kgまで落として、自分の限界に挑戦してみる。レッグエクステンションも25〜40kgで負荷をかけ、最後は10kg程度で50回でも100回でも行うという。ラストセットのチャレンジは “前回の自分への挑戦”と捉え、楽しむ姿勢を大切にしているそうだ。

最後に、ボディメイクにおいて大切なことを尋ねると、「途中で諦めないこと」と答えてくれた。

「昔の私は、すぐに『もう無理』と思って投げ出すタイプでした。でもボディメイクを通して、たとえ休みながらでも諦めずに続けることが大切だな、と実感しています」

高科さんは自分のコンプレックスを“強み”に変えた。遺伝的な体型にとらわれず、「途中で諦めずに続けること」の大切さを体現してくれている。

高科美歩さん

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材・文:小笠拡子 撮影:北岡一浩

小笠拡子(おがさ・ひろこ)
ボディビルにハマり、毎年筋肉鑑賞への課金が止まらない地方在住のフリーランスライター。IRONMAN・月刊ボディビルディング・Woman’s SHAPEなどで執筆・編集活動を行う。筋肉は見る専門で、毎月コツコツ筋肉鑑賞貯金をしている。

 

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