7月20日(日)、熊本県立劇場演劇ホールで開催された『マッスルゲート熊本大会』ビキニフィットネス一般の部で見事、優勝を手にしたのは、境野優華(さかいの・ゆうか/26)さんだ。
スタートはマシンの使い方が分からなかった!そこから大会出場へ
「最初はマシンの使い方やフリーウエイトを使いこなせず、ジムに来てはトレッドミルで走って帰る。を繰り返していました。本当は筋トレしたいのに使い方が分からないからマシンに触るのも怖いと思っていました」
今の堂々とした姿からは想像できないような、初心者時代の戸惑いを教えてくれた。そこから、大会出場に至った経緯も伺った。
「トレーニングを始めたころ、パーソナルトレーナーの存在を知らなかったので、地道に一人でトレーニングしていました。『鍛えたい部位を決める→その部位に効くトレーニングを調べる→実践する』の繰り返しです。次第に『調べる→やってみる→反省』のサイクルができて、習慣になっていきました」
体型の変化を感じ始めたころ、自分の姿を写真に収め、記録し続けたことがモチベーションにつながったという。
「大会に出場する前に観客としてJBBFやマッスルゲートの大会を見に行きました。ステージの華やかさに心打たれて、『いつか自分もこの舞台に立ちたい』と憧れを抱いたのが始まりです」
最初は観客としてコンテストを見ていたのがきっかけだったそうだ。
週5〜6回のトレーニングでもストレスを溜めない減量
今回の大会へ向けてのトレーニング内容も伺った。
「トレーニングは週に5〜6回程で1回1時間半〜2時間しない程度、肩、背中、脚とお尻の3分割でルーティンを組んでいます。特にお尻は立体的な丸みのあるフォルムとなるように意識したトレーニングしています」
ストイックな姿勢がうかがえるが、減量は“ストレスを溜めないこと”を何よりも大切にしているという。
「減量中は1500kcalからスタートし、様子を見ながら段階的に下げていきました。食事の時間を固定したりせず、とにかく“心が疲れないように”を意識しました。心と身体はつながっているので、我慢の少ない減量が一番だと思います」
ストイックなトレーニングとストレスを溜めない食事方法で見事、優勝を掴んだ境野さん。今回の結果を受け、こう語ってくれた。
「やってきたことが報われたと感じました。マッスルゲートは昨年優勝できなかったリベンジを果たす気持ちで挑んでいたので、心からうれしかったです!」
そして今後の目標についても教えてくれた。
「マッスルゲート熊本大会の前日に行われました『JBBF熊本オープン大会』でも優勝することができました。これからはJBBFの大会も挑戦もしていきたいです。まだまだ筋量もポージングも努力が必要だと感じています。来年アップデートして『成長したね!』と周りの人から言ってもらうのが目標です!」
優勝を手に入れても現状に満足せず、さらに上を目指している境野さん。
「筋トレを始めてから、逆境にもへこたれない精神力が育ったように思います。トレーニングも減量も、どれだけ自分に勝てるかだと思っています」
不安だらけのスタートから、諦めずに積み重ねてきた日々。頂点に立った今もなお、成長を目指して前を向き続ける境野さん。その姿は、「一歩踏みだすこと、続けることが自分を変える」ということを、私たちに伝えてくれているのではないだろうか。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材:佐藤佑樹 撮影:北岡一浩
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究している。