12月20日(土)、東京・品川インターシティホールで開催された『ゴールドジムジャパンカップ2025』。ボディビルジュニア(23歳以下)で優勝を果たしたのが、冨岡志宇(とみおか・しゅう/22)さんだ。筋トレ歴はわずか4年。元吹奏楽部という異色のバックボーンを持つ若者が、全国大会優勝のタイトルを掴み取った。

きっかけは「何もしていなかった」大学時代
冨岡さんが筋トレを始めたのは2022年8月。コロナ禍で大学生活が制限され、部活やサークルにも入らず、時間を持て余していた頃だった。
「忙しそうなのに毎日筋トレしている人をYouTubeで見て、すごいなと思いました。自分は何もしていなかったので、じゃあやってみようと」
当時の体重は58kg。高校時代は吹奏楽部で、筋肉とは無縁の体型だった。
「続かない理由」を先に考えたことが筋トレ継続の秘訣
冨岡さんの特徴は、始める前から「筋トレが続かない理由」を考えていたことだ。
「筋トレは続かないってよく聞きました。じゃあ、なぜ続かないのかを知りたかったので、筋トレ開始前、約2カ月間はトレーニングをせず、関連書籍を読み込みました」
中でも影響を受けたのが『筋トレこそ最強のソリューションである/テストステロン著』という書籍だった。
「結果は数か月後に出る。一日一日の変化は小さくても、1年、2年と続ければ必ず変わる。その視点を持てたのが大きかったです」
この“長期目線”が、4年間筋トレが続いた理由だという。
日本一の裏にあった「指導」と「変化」
優勝の要因を問うと、冨岡さんは即答した。
「ゴールドジム湘南神奈川の久野礼子トレーナーの指導のおかげです」
ポージング指導だけでなく、ジャパンカップに向けてのトレーニング内容も相談に乗ってもらったという。
さらに、冨岡さん自身では食事も見直した。
「魚を積極的に取り入れたことで、体重は変わらないまま、筋肉の“質感”が大きく変化しました。見た目が全然違いました。大会当日にオイルを塗ってくださった方にも、ハムストリングと殿部の横からの見え方が良いと言ってもらえました」
吹奏楽×ボディビルという個性
冨岡さんのフリーポーズは、ひときわ異彩を放つ。使用した楽曲は、高校時代に吹奏楽部で演奏した思い出の1曲。
「吹奏楽部だったからこそ、フリーポーズはすごく大事にしています。自分が一番体現したかった曲を選びました」
今後も「吹奏楽×ボディビル」という唯一無二の表現を追求していくというが、来年は一度ボディビルを休む予定だ。
「来年は教員をしっかりやって、再来年にまたボディビルに復帰したいです」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩










