「前回の減量(除脂肪)では、3カ月かけて摂取カロリーを1300kcalまで落とし、もうカスカスの状態でした」
中央大学法学部4年生の中澤優輝(なかざわ・ゆうき/22)さんは、過去の減量をそう振り返る。その苦い経験は、今回のマッスルゲート東京ベイ大会(2026年7月4日(土)、浦安市文化会館)に向けて、減量への取り組み方を大きく見直すきっかけとなった。
【写真】中澤優輝さんの仕上がりの鋭い背中で魅せるバックポーズ

アメフトがきっかけで筋トレに目覚める
高校時代にアメリカンフットボール部へ入部し、筋トレ好きの顧問の先生の影響でウエイトトレーニングを始めた。「最初は筋トレを無理やりやらされていたんですけど、身体が変わっていくのが面白くなった」と振り返る。
アメリカンフットボールは引退したものの、トレーニングへの情熱は衰えることなく、現在はゴールドジムさいたまスーパーアリーナ店で汗を流している。
失敗を経て「削り過ぎない減量」へ
2年前に初めてメンズフィジークの大会に挑戦した際は、わずか3カ月で摂取カロリーを1日1300kcalまで落とす減量を実施。しかし、カロリー不足による消耗が大きく、理想とするコンディションには仕上げられなかったという。
その反省を生かし、今回のコンテストでは約6カ月という十分な除脂肪減量の期間を確保。減量幅は約12kgと決して少なくない幅ではあったが、摂取カロリーは減量終盤でも2000kcal前後を維持した。「個人的には、満足できる減量だった」と手応えを口にする。
その成果は、ボディビル新人の部1位、同ジュニアの部1位という結果につながった。
トップ選手に学んだ「削りすぎない減量」
改善のヒントとなったのは、JBBF主催の日本クラシックフィジーク選手権で4度のオーバーオール優勝の実績を持つ五味原領選手が動画で発信していた減量に対する考え方だった。
「魚を食事に積極的に取り入れることや、なにより、削りすぎない減量を参考にしました」
以前は、体重が3日ほど停滞しただけで焦り、食事量をさらに減らしたり、有酸素運動を増やしたりしていたという。しかし今回は、“2週間ほど体重が停滞する期間が続いた後に、ストンと体重が落ちる”という自身の“減量パターン”を把握できたことが、納得のいく仕上がりへとつながった。
「体重を指標として活用しつつも、目先の増減に一喜一憂し過ぎず、落ち着いて減量を進められるようになりました」と語る。
尊敬する五味原領選手が審査員席に
そして大会当日、ステージに立つと、審査員席には憧れの五味原領選手の姿があった。
「まさか審査員とは思わず、緊張しました(笑)」
これまで動画を通じて参考にしてきた尊敬する選手に自身の仕上がりを評価されるという、特別な経験となった。
「他の選手と比較される競技ですが、準備期間は自分との戦い。日々積み重ねたものがステージで結果として表れるところが魅力」とボディビルの醍醐味を語り、「今後も筋トレを続けていきたい」と語った。
失敗を糧に大きく飛躍した経験は、今後さらに成長していくための大きな財産となりそうだ。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
理工系出版社で数学書の編集者として勤務。ゴールドジムでボディメイクに励み、ボディビル競技に挑戦中。競技者としての経験を生かし、FITNESS LOVEでトレーニングやボディビルに関する取材・執筆を担当。徳島県徳島市出身、神奈川県大和市在住。
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取材・文:久米大郎 写真:FITNESSLOVE編集部










