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淡路島の兄弟が主催する“力×美しさ”のPOWER BUILDING CLASSIC フィットネス界、そして淡路のさらなる発展を目指す【筋トレ】

10月5日(日)、兵庫県淡路島・大浜海水浴場にて『第3回POWER BUILDING CLASSIC(パワービルディングクラシック)2025 in AWAJI』(以下PBC)が開催された。この大会は、パワーリフティング競技とフィットネス競技を融合させた日本初のパワービルディングコンテスト。高重量を持ち上げる強さ、身体の美しさを競い、大盛況の中幕を閉じた。

【写真】淡路島出身の兄弟が手がけるPOWER BUILDING CLASSICの様子

PBCは、淡路島出身の理学療法士であり、本大会の代表である寺内健太さんと、副代表である兄の角倉僚介さんが主催をしており、ボディコンテストとパワーリフティングを両立した新しいボディビル大会だ。2023年の初開催時には参加者は46名、2024年には63名に増え、今回は86名と年々盛り上がりを見せている。

ゲストには兵庫県ボディビル・フィットネス連盟理事長であり、IFBB国際審査員である木下喜樹氏や、現役選手である久野圭一選手、廣中れな選手、穴見一佐選手、今古賀翔選手らが参加。また国内トップパワーリフターである野村優選手、牛山恭太選手、あゆと選手も加わる豪華な顔ぶれだ。

入場者数が第1回大会では約800名、第2回は約1,500名、そして今回の第3回には約2,000名と開催するにつれて注目度が上がってきている。この華やかな成功を支えたのは主催の寺内さんと角倉さんだ。2人にPBC開催に至るまでの経緯と展開について、率直な内情を伺った。

当初のPBC

コンテスト開催のきっかけは代表の寺内さんが見ていたYouTubeでの言葉だったという。

「2018年ごろから今古賀翔さんのYouTubeチャンネルが好きでよく見ていたんです。ある動画で『BIG3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)が強くて、なおかつ身体もカッコ良い、そんな選手が理想』という言葉を聞いて、とても影響を受けたんです。当時174cmで48kgだった私は、その言葉通りの『カッコいい身体でパワーも強い』を体現すべく、メンズフィジークやパワーリフティング競技に挑戦するようになりました。競技を続ける中で、『メンズフィジークとパワーリフティングを組み合わせた大会があれば面白いのでは?』と思うようになり、このアイデアのきっかけでもあった今古賀さんにDMを送り、全てが始まりました」

2022年に大会の構想を兄の角倉さんに相談し、今古賀さんと直接会って話を進める中、久野圭一選手などのトップ選手ともつながるようになったという。トップ選手の参加という効果もあり、2023年の第1回大会には注目度が一気に上がった。

弟からPBCの構想を聞いたときは、兄の角倉さんはどのように感じたのだろうか?

「私はトレーニングやボディコンテストとは全くの無縁でした。元々は色んな企画やビジネスを推進していくことが得意で、将来誰かの夢を実現するプロデューサーになりたいと思っていたんです。ちょうど転職のタイミングで弟からPBCの構想を聞いて『一緒にその夢を実現させたい!』と思い、一緒に動くことになりました。また、私たち兄弟は淡路島出身で、弟の夢の実現と共に、地元である淡路島を盛り上げたいという気持ちもあって、競技だけではなくさまざまなイベントや淡路島の特産物を扱ったキッチンカーを用意するようにしました」

フィットネス競技、パワーリフティング競技、そして淡路島のさらなる発展のために

第3回のPBCでは、開演わずか30分後に雨が降り始めて一時中断となった。すぐに雨は上がり日差しが降り注ぐ快晴となったが、野外でのイベントでは天候が大きく影響してしまう。

「雨天時の代替えの会場も用意していましたが、できるだけ野外で行えるように準備をしてきました。そもそもフィジーク競技は『海辺が似合う身体を決める』というコンセプトで始まった競技なんです。そして淡路島は海辺がとてもきれいなので、メンズフィジークという競技のコンセプトと、淡路島の美しい海辺で開催ということが地域の活性化にもつながると思ったんです。また、パワーリフティング競技でデッドリフトを選択した理由は、パワーリフティング3種の中で最も高重量が挙げられる種目で、迫力も観客に伝わりやすいと考えたからです」

寺内さんのボディコンテストとパワーリフティングを盛り上げたいという思い、そして兄である角倉さんと共に育った淡路島を盛り上げたいという想いで始まったPBC。第3回大会の会場には子ども連れの家族も多く見られ、競技だけではなくキッチンカーや周りのイベントを楽しむ姿が多く見られた。

「この大会をきっかけに淡路島に訪れていただき、観光や淡路島の名産品を楽しんでいただけると幸いです。また、淡路島の島民がフィットネスに興味を持つきっかけにしたいですし、フィジーク選手がパワーリフティングに興味を持つ、逆にパワーリフターがフィジーク競技に興味を持つきっかけになればと考えています。メンズフィジークやパワーリフティング競技のいずれも、一般にはまだ浸透していないと思いますが、大会を通じてそれぞれの認知を広げ、人気を上げていくことが目標の一つです。そして、パワービルディングの考えを普及し、BIG3中心にトレーニングをする人が増えたり、パワーリフティングや、メンズフィジークの競技人口向上に貢献できる大会にしていきたいと思っています。いつか日本一カッコいい漢が集まるビーチとして有名になり、淡路島に来る人が増え楽しんでワクワクした時間を過ごしてもらえるとうれしいです」

次ページ:淡路島出身の兄弟が手がけるPOWER BUILDING CLASSICの様子

取材・文:柳瀬康宏 写真提供:POWER BUILDING CLASSIC運営

執筆者:柳瀬康宏
『IRONMAN』『月刊ボディビルディング』『FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格:NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動。2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに挑戦中。

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