肩、背中からお尻のS字ライン、特に弾けるようなヒップから伸びる艶やかな脚線美に、観客からは熱烈な歓声が飛んだ。
9月1日、俳優の金子賢がプロデュースするボディコンテスト『サマー・スタイル・アワード(以下、SSA)東海帝王予選&ROOKIE CHALLENGE CUP東海帝王予選』が行われた。
モノキニビキニで女性らしく引き締まったボディラインを競うビューティーフィットネスモデル部門にて、身長・年齢無差別の総合優勝を勝ち獲った原田恵久美(はらだ・めぐみ/40)さんに、大会後のインタビューでボディメイク法を聞いた。
「トレーニングのきっかけは、『プリッとしたお尻になりたい!』『メリハリボディになりたい!』というすごくシンプルな動機でした。大会に出場してみたいと思ったのは、今回、私が出場した2021年の東海帝王大会へ友人の応援観戦に行ったとき、ビューティーフィットネスモデルのサイドポーズが可愛すぎて一目惚れしたことです」
感銘は受けたものの、「ステージに立つのは恥ずかしくて自分には無理」だと尻込みしていた。しかし、トレーニングするうえで目標があった方がいいと考えたこと、人前に立つのが苦手な自分を変えたいと思い、大会を目指すことにしたという。
「2023年の東海帝王までは自己流でトレーニングしていました。でも成績がふるわず、もっと本気で身体を変えたい、トレーニングをしっかり学びたいと思い飛び込んだのがジュラシックアカデミーです」
原田さんは、初出場である昨年の同大会では上位入賞も逃している。そこから1年で急激な成長を遂げた要因として挙げたのは、2023年日本選手権2位のボディビルダー“ジュラシック木澤”こと木澤大祐選手の運営するジム、ジュラシックアカデミーにパーソナルトレーニングを申し込んだことだと語る。ジュラシックアカデミーの指導のハードさは日本でも有数として知られ、女性の脱落者は9割に上る。
「女性が、特に筋肉量のあまり求められないカテゴリーに出場する人がボディビルダーの方にパーソナルを受けるというのはあまりないことかと思いますが、肉体改造のプロといえばボディビルダーだろうという考えのもと、昨年の11月から指導を受けています」
「お尻がコンプレックスということもあり、入会前はお尻だけのトレーニングをしていたのですが、木澤選手に『大殿筋だけ鍛えていては、きれいな下半身にはならない。脚全体をしっかり鍛えないとダメだ』と言われてトレーニング法を変えたところ、一気に身体が変わりました」
部分的に筋肉を鍛える種目を減らし、複数の筋肉に関与するフリーウェイト種目を増やした。また、原田さんはトレーニング日数の少なさについても指摘を受け、それまで週に2回であったジム通いを4回に増やした。
「私は2児の母であり、夜勤ありの看護師をしていてスケジュールとしては本当にキツイんですが、指導を受けたことでトレーニングの奥深さを知り、筋肉を追い込み切ることの楽しさを学んだことで通えるようになりました。どんなに忙しくても、やろうと思えばできるなと(笑)。また、週4日ジムに通えるのは子どもたちの応援と家族の理解があってのことなので、とても感謝してます」
当初の大会出場の理由は“あがり症で注目を受けるのが苦手な自分を変えたい”という気持ちからだっだが、今は“過去の自分を上回る自分を更新し続けたい”という思いに変わったという。
「ぽっちゃりやガリガリ、垂れたお尻など色々な体型を経て今があります。いくつになっても努力で人は変われるんだということを、自分自身で実感していきたい。ジュラシックアカデミーでは木澤選手だけでなく、長谷川渉(はせがわ・わたる)トレーナー(※)にもすごくお世話になっていて、お二人からの指導でトレーニングがより楽しく成長したと思います。これからも楽しみながら精一杯頑張っていきます!」
(※)2019年JBBF東海ボディビル選手権優勝、2019年JBBF日本クラシックボディビル選手権168cm以下級2位などの戦績を持つ。
【SSAアンチドーピング活動】SSA(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代 写真提供:原田恵久美
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