11月23日(土)、 行田市産業文化会館にてフィットネスコンテスト『サマー・スタイル・アワード 2024 最終予選』が開催され、今野智志(こんの・さとし / 46)さんがスポーツモデル部門マスターズクラスで1位を獲得。さらには、同部門・別クラスの優勝者で競われるオーバーオールでもチャンピオンの座を手にした。全体的な肉体の発達とバランスの取れたスタイルが求められるこの部門で披露した若々しい身体は多くの観客を虜にするものであった。
今野さんがトレーニングを始めたのは7年前。ボディコンテストに出場している選手をみたことがきっかけであった。
「きっかけは、たまたま妻とボディコンテストに出場している選手の身体を見ていたこと。今となれば、なんて安易な考えだったのかと反省していますが、”少し頑張れば自分も同じような身体になれるのではないか。大会に出場できるのではないか”と思ったことがはじまりでした。ある意味、『素敵な勘違い』をしたことでコンテスト出場を目指すようになったんです」
これまでは専属のトレーナーをつけず、筋トレの頻度からメニュー内容まで全て自分で考えていたという今野さんだが、今大会は初めてトレーナーと共に取り組んだ大会であったという。
「トレーナーさんが付いただけでメンタル的な変化はかなり見られましたね。気軽に相談ができる相手がいるので、二人三脚で取り組めた感覚はあります。また、今回は胸を強化したのですが、トレーニングフォームの改善で胸椎の使い方も理解できるようになりました。1人のトレーニングでは追い込みきれない部分も強化してもらえたので、自己成長における環境の大切さを肌で感じることができました」
若い世代が台頭を表す中、見事チャンピオンの座を掴んだ今野さん。しかし近年は、体力や体質の変化に悩まされてきたという。
「『更年期障害』という言葉を聞くと、女性が悩むものというイメージが強いかもしれませんが、実は男性にもあるもので……。加齢による体力や代謝の低下に加え、身体の火照りや疲労の抜けにくさに直面しました」
歳を重ねることで生じる身体の変化に悩まされながらも自身の身体と上手く付き合い、7年間もの間、筋トレを継続する今野さん。トレーニングを続けるコツを伺った。
「身体の変化を敏感に察知する意識を持ちつつ、ケアには力を入れましたね。そして、怪我をしそうになったらトレーニングはお休みする。無茶をしない勇気も大切なのです。そしてこれが、筋トレを長く続けるコツではないかと思います。自分を極限状態まで追い込み、最後には無気力症候群のような終わり方をする人をたくさん見てきました。私はそんな形でトレーニングを止めたくないし、皆さんにも止めてほしくありません。プライベートとのバランス、健康や家族とのバランスを考え、適度に頑張ることが良いのです」
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:池田光咲 撮影:夏目英明
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