サマスタ選手 コンテスト

「息子を支えるには強くなるしかなかった」47歳が手に入れたパワーと筋肉美

「重くなっていく子どもを抱えるには、私が強くなるしかなかった」

育児と向き合うために運動を始めたのは、2024年の『サマースタイルアワード名古屋』ビューティーフィットネスモデルマスターズ部門で2位、東海帝王大会で優勝という成績を収めた原田小百合さん(はらだ・さゆり/47)さんだ。美容師として働きながら、10年以上トレーニング経験がある。

【写真】原田小百合さんの引き上がった丸いお尻

「運動を始めたのは、下の子が急性脳症で後遺症が残ったからなんです。成長とともに身体がどんどん重くなる子どもをサポートして、抱きかかえるには私が強くなって体力をつけるしかなかったんです」

息子を支えるための体力づくりが必要だった。最初は走るだけだったが、友人からのふとした一言が原田さんの美意識を変えた。

有酸素運動から筋トレへの挑戦

「友達に『お尻ぺたんこやな!』って言われたんです(笑)。それが悔しくて、有酸素運動から筋トレに切り替えました」

そこからは、スクワット・デッドリフト・ヒップスラスト・ブルガリアンスクワットを毎回5セットずつ。10〜12回ギリギリできる重さを選び、とにかく「効かせる」ことを意識した本格的なトレーニングを開始した。

「いつの間にか、お尻がまんまるになってて。通っていたジムで『ボディコンテストの選手ですか?』って声をかけられることもありました(笑)」

「鍛えたら変わる」。その体験が、原田さんの原動力になっていき「ステージに立ちたい!」という気持ちが芽生えてきた。

「田舎だし、教えてくれる人もいないし、減量のことも全然わからなかったのですが、どうしてもステージに立ってみたいと思い、独学で減量をスタートしていきました。白米・豚肉・サラダがオフ期の基本。減量初期は玄米・オートミール・胸肉。末期は玄米をフルーツに変えたりしました。オートミールや玄米で落ちにくくなったとき、芋に変えたら一気に体重が落ちて、下腹部もすっきり。身体って正直なんだなって思いました」

自分の身体で試してきた経験が、食事管理の引き出しを増やしてくれた。

「仕事終わりに1時間だけジムに行ったり、休みの日は半日ジムにこもったり。忙しくても『2種目だけやろう。やったら帰ろう!』って割り切ると筋トレも続けられました。30代で筋トレデビューして、47歳の今がいちばん身体のラインがきれいだなって思います。若い人にも『筋トレはやって損ないよ!』ってぜひ伝えたいです!あと、子どもも身体がずいぶん大きくなりましたけど、筋トレをしているおかげで抱きかかえることもへっちゃらです!(笑)」

「息子を支えるため」に始めた運動は、いつの間にか「自分の人生を豊かにする習慣」になっていた。筋トレは特別な人がやるものではなく、生活の中にちょっとだけ取り入れることで、身体も心も変わっていく。

原田小百合さん

【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。

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取材:柳瀬康宏 写真提供:原田小百合

執筆者:柳瀬康宏
『IRONMAN』『月刊ボディビルディング』『FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。NSCA認定パーソナルトレーナー,ストレングス&コンディショニングスペシャリスト、NASM認定コレクティブエクササイズスペシャリスト。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動。2019年より毎年ボディコンテストに出場中。

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