8月9日(土)、千葉県・青葉の森公園芸術文化ホールにて『SUMMER STYLE AWARD 2025 東京予選』が開催され、根津椎菜(ねづ・しいな / 38)さんがビキニ(ベティ)部門で1位に輝いた。この結果を受け、根津さんは同日開催される『SUMMER STYLE AWARD 2025 JAPAN PRO CHAMPIONSHIP』への出場権を獲得。プロデビュー戦にして3位入賞を果たし、会場を沸かせた。
トレーニングをはじめたきっかけはダイエットであったという根津さん。正しいトレーニング方法を熟知していないにも関わらず、当初は自己流で取り組んでいたそう。
「トレーニングマシンの使い方が分からなかったので、最初はひたすら走っていました。時々、マシンの説明書を読みながらなんとなく筋トレをしてみることもありましたが、正しいかも分かっていない状態でしたね。そのため、次第に腰や膝に痛みを感じるようになってしまって。そこではじめてトレーニングは専門知識のある方からパーソナルトレーニングでイチから習った方が成果が出るのも早いかもしれないと気づきました(笑)。それからはトレーナーさんからの直接指導の元、ボディメイクに取り組むようになりました」
15年間悩まされてきた摂食障害は食事管理で終止符
10代から15年間もの間、悩み続けていた摂食障害も食事管理をしたことで克服した。
「摂食障害には10代のころから苦しめられてきました。食べることへの罪悪感で嘔吐を繰り返したり、下剤で痩せようとしてしまったり。正直ボディコンテストに出始めてからも、完治はしていませんでした」
完全に摂食障害を克服するため、3年間コンテストへの出場は見送り。そして努力が実を結び、摂食障害の克服に成功した。
「極端に食事量を変動させず、一定の量かつ栄養バランスのとれた内容にしたところ、摂食障害を克服することができました。今回の大会は、摂食障害を再発させないことに細心の注意を払いながら挑みましたね。以前まではコンテストに出場しても、無理な減量の反動で過食と罪悪感からの嘔吐を繰り返していました。そして大会が終わると、直後から食べることが頭から離れなくなって。減量を頑張ったご褒美だと言い訳をするものの、それが中々やめられないという日々だったんです。でも今回は過度な食事制限もせず、栄養のあるものをしっかりと食べた上で運動をする習慣をつけたおかげで、これまでのような反動もありません。現在は摂食障害克服の経験を生かし、食育アドバイザーとしても活動しています」
長きにわたり悩まされてきた摂食障害を完全克服した根津さんに、食事面からみたボディメイクのコツを伺った。
「人間の身体は毎日適度に栄養補給をしてはじめて成長をします。1年を通してバランスの良い食事を心がければ『減量』という概念もなくなりストレスフリーに過ごすことができるでしょう。大会後にジャンクフードを食べたいという気持ちが沸かないのも、今回が始めてですが、それも日頃の安定した食生活の成果だと思っています。しっかり食べてしっかり運動をする習慣が身につけば、自ずと身体は変化します!」
食生活の安定性は、身体の仕上がりに直結する。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:池田光咲 撮影:北岡一浩
執筆者:池田光咲
IRONMANを中心にトレーニング・スポーツ系メディアや雑誌で執筆・編集活動を展開中。ベンチプレス世界選手権3位の入賞経験をもつ現役アスリート。
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