サマスタの愛称で知られるボディコンテスト『サマースタイルアワード』。その関西予選が11月9日(日)に大阪のドーンセンターにて開催され、ビキニ(ベティ)部門(※)のプロ選手でもある鎌苅美佳(かまかり・みか/43)さんが、ビキニ(ベティ)マスターズ部門で見事優勝を果たした。
※全体的な肉体の発達状態、バランスのとれたスタイル、自信に満ちた堂々とした舞台上のパフォーマンス、女性らしく優雅であることが評価されるカテゴリー。

訪問介護事業のNPO法人を運営しながらステージに立つ鎌苅さんは、「年齢を重ねても挑戦できる姿を見せたい」と語る。
お尻の“ダイヤモンドカット”を作る!
「今年の初戦だったため、1年間の努力を形にできたこと、自分自身でも成長した姿を確認できたことがうれしかったです」
そう振り返る鎌苅さん。昨年のサマスタデビューから約1年で数々のタイトルを獲得し、今回の優勝でさらに存在感を高めた。
「大会の舞台に立つたびに、自分の成長を実感できるのがボディメイクの魅力。今回は地元での開催だったので、幼なじみや両親、息子が観に来てくれたのも本当にうれしかったです」
次なる目標は、日本一を決定するサマスタの日本大会。目標に向けて、現在はお尻の下部のライン(ボディメイク界隈では『雫』や『ダイヤモンドカット』と呼ばれる)を磨くためのトレーニングに力を入れている。
「よりお尻を強化するために、ブルガリアンスクワット、ワイドスクワット、ルーマニアンデッドリフトなどを中心に行っています。押し出す筋力や下部の絞りがまだ甘いので、そこが強化ポイントだと思っています」
ボディラインの完成度を高めるため、細部の筋肉を丁寧に意識。わずかな変化にも気づけるようになったという。
「去年と比べて肩の丸みや背中の厚み、お尻の上部の丸みが明らかに成長していて、ビキニの競技選手らしいフォルムを実感できました。鏡の中の自分を見て『変わってる!』と思えた瞬間は、努力が報われた気がしましたね」
トレーニングが教えてくれた“心の強さ”
「筋トレを始めて一番驚いたのは、身体だけじゃなく心も強くなれること」
最初は「筋肉をつけたい」というシンプルな気持ちだけだったが、続けるうちに筋トレが『自分を信じる力』を育てる時間になっていた。
「筋トレって、誰でも実感できる成功体験の積み重ねだと思うんです。努力は裏切らないという言葉をそのまま体感できる手段ですね」
今後は日本大会でマスターズ部門とプロ戦の両方に挑む鎌苅さん。
「マスターズでは、年齢を重ねても『誰でも、いつからでも挑戦できる』ということを伝えたい。大人が本気で楽しんでいる姿を見せることで、同年代の方にも勇気を届けられたらと思っています」
そして、プロ戦は「自分史上最高の仕上がりでどこまでいけるか」という挑戦だ。
「ボディメイクは、誰にでもできる自分を変える挑戦だと思っています。また、食事やトレーニングを通して自分を大切に扱えるようになると、周りの人にも優しくなれると感じています。私自身も、毎日の小さな約束を自分と交わしながら、その一歩を踏み出そうとする人を応援できる存在でありたいですね」
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材・文:柳瀬康宏 撮影:岡暁
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。
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