「小柄で細い身体が嫌だったんです」
そう話すのは、11月9日(日)に大阪市ドーンセンターで行われた『サマースタイルアワード(以下サマスタ)関西予選』のビューティーフィットネスモデル部門ショートクラスで2位となったyuka(ゆうか)さん。かつて運動が苦手だったyukaさんが、今では週5回ジムに通い、ボディコンテストで入賞を重ねている。トレーニングを通じて変わったのは身体だけではなく、心の在り方だった。
【写真】yukaさんの丸く引き上がったお尻と引き締まった背中

「小柄で華奢な身体を変えたくて」──きっかけは“マッチョが集うジム”
小柄で華奢な身体にコンプレックスを抱えていたyukaさん。
「小柄で細い身体が嫌で、『とにかく大きくなりたい!』と思っていました。最初はYouTubeを見て宅トレをしていたんですが、全然変わらなくて……。運動は苦手でしたが、『大きくなるにはマッチョのいる場所に行くしかない!』と思って友人と一緒にゴールドジムに行ったのが始まりです」
慣れない筋トレながらも、トレーニングを継続すると少しずつ変化が表れ、周りの人からも「脚がきれいだね」と言われるようになったという。
「スクワットをすると脚が太くなると思っていたんですが、女性は筋肥大しにくいので、むしろ引き締まるんだと実感しました。正しい知識って大事ですね」
ボディコンテストへの挑戦は、ジムのトレーナーの一言がきっかけだった。
「トレーナーさんから『大会に出てみない?』と声をかけてもらったんです。でも最初は『私なんかが…』と思っていました。それでも、筋トレや食事を整えるうちに身体がどんどん変わっていくのが楽しくなってきて。せっかくだから挑戦してみよう、と覚悟を決めました」
苦手を克服する努力──週3回のお尻トレ
トレーニングの中でも特に苦手なのお尻のトレーニングだという。
「ヒップスラストやブルガリアンスクワットの日は、朝から憂うつなんです(笑)。でも、前回出場したサマスタ京都予選で、主催の金子賢さんや審査員の方から『上半身に比べてお尻が課題』というフィードバックをいただいたので(※)、週1回から3回に増やしました。正直しんどかったですが、今回のフィードバックでは『ヒップラインが成長したね』と褒めていただけてうれしかったです」
※サマスタでは主催の金子賢さんが選手一人ひとりにフィードバックを行っている。
「コンテスト出場を決めてから、食事もずいぶん変わりました。以前はカロリーだけを見ていましたが、『何を食べるか』を意識するようになりました。身体は食べたものでできている。そう実感してからは、添加物が少なく、産地や生産方法がしっかりしている食材を選ぶようにしています」
食事や運動を意識して生活が整っていく中で、身体だけでなく心も安定していったというyukaさん。
「トレーニングを始める前は、寝ても疲れが取れず、休日は10時間以上寝ることもありました。でも今は体力がついて、前より忙しくても疲れにくく、むしろアクティブに過ごせるようになりました。人間の身体は動かしてあげる方が元気になると感じています」
もともとは歩くのも嫌いなほど運動が苦手だったyukaさんが、今では筋トレを軸に生活を整えるようになった。
「幼いころから運動には苦手意識があり、一駅でもタクシーを使うほど歩くことが嫌いでした(笑)。そんな私が週5でジムに通って、コンテストでメダルをもらえるなんて本当に夢みたいです。一番苦手だと思っていたことが、実は一番向いていることもあるかもしれません。気になることがあったら、まずはやってみる。それが人生を彩るきっかけになると思います」
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
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取材・文:柳瀬康宏 撮影:岡暁
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。
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