「推しと同じステージに立ちたい」――。
その思いから競技を始めた32歳の会社員・勝野沙来(かつの・さき)さん。今年初挑戦したビキニカテゴリーで、『サマースタイルアワード名古屋予選』Bikini model部門 Shortで優勝。トレーナーを付けず、自ら試行錯誤を重ねて磨き上げたボディと、伸びやかで洗練されたステージング、どこかコケティッシュな魅力で観客を惹きつけた。
【写真】勝野沙来さんのビキニらしいシルエットで魅せるバックポーズ

「これいいかも」の積み重ねが、自分だけの正解に
初挑戦したビキニカテゴリー。ルーキー戦では「少し張りが弱いかな」と感じたという。本戦までのわずかな時間に栄養補給やパンプアップを見直し、コンディションを調整。納得のいく状態でステージに立ち、優勝をつかみ取った。
その舞台裏を支えたのは、自分自身と向き合いながら続けてきた試行錯誤だ。
「トレーニングも食事も全部、自分で考えています。YouTubeやSNSで見つけたメニューを試して、『これ効くかも』と思ったものを取り入れています」
目指したのは、筋肉を大きく見せる身体ではなく、女性らしくビキニらしいシルエット。もともと割れやすい腹筋は目立ちすぎないように調整し、毎日のマッサージでくびれをつくった。丸みのあるヒップとのS字ラインにもこだわり、自分の身体の変化を見ながら、自分だけの“正解”を積み重ねてきた。
「自分の身体だから、小さな変化にも気付きやすいんです。今日はもう少し食べようかな、少し減らそうかなと、その日の状態を見ながら調整しています。自分のペースでできるので、ストレスもあまり感じませんでした」
「推し」がくれた、小さな一歩
フィットネスとの出会いも、「推し」がきっかけだった。
「推しがサマースタイルアワードに出場しているのを見て、『私も同じステージに立ってみたい』と思ったんです」
サマースタイルアワードのステージ上で輝く「推し」の姿を動画や写真で見ているうちに、その憧れはやがて「自分も挑戦したい」という思いへ変わっていった。
そして、昨年はレギンスカテゴリー、そして今年はビキニカテゴリーへステップアップ。
現在は会社員として働きながら、朝は出勤前にポージングを練習し、仕事帰りにはジムへ向かう日々を送る。「もともとは前に出るタイプではなかった」と振り返るが、フィットネスを始めてからは体調を崩すことも減り、自分に自信が持てるようになったという。
職場でも大会を応援してくれる人が多く、大会翌日に出勤すると「どうだった?」と声を掛けられることも。ステージ写真を見せると、「こんなことをやっていたんだ」「こんなに鍛えていたなんて」と驚かれたという。
次の目標は11月の決勝大会。フィードバックで課題となった上半身の丸みを磨き、さらなる高みを目指す。
「最初は私も『ちょっとやってみようかな』くらいの気持ちでした。気分が乗らない日は無理をせず休んで、また明日頑張ろうって切り替えています。これから始める人も、楽しいと思える範囲で、小さな目標を一つずつ達成していけばいいと思います」
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
福岡県北九州市生まれ。愛知県育ち。大学で社会心理学・メディア論を専攻。各種広告・広報など企業案件の取材・執筆を担当するかたわら、町の文化や魅力を伝えたいと、地域情報の発信にも力を入れている。
次ページ:勝野沙来さんのビキニらしいシルエットで魅せるバックポーズ
取材・文:大熊智子 撮影:上村倫代










