ボディメイクを始めるきっかけは人それぞれだ。今回は、そのきっかけが「離婚」だったという千葉浩貴(ちば・ひろき/39)さんを紹介する。千葉浩貴さんは現在ボディコンテスト団体「サマースタイルアワード」のスタイリッシュガイ部門で活躍されている選手だ。
「当時は離婚によって、娘にたまにしか会えなくなってしまい、かなり落ち込んでいました。久しぶりに会った娘と一緒にTVを見ていたとき、同じような境遇(離婚)からボディメイクを始めてマッチョになった男性が紹介されていたんです。娘がその姿を見て『かっこいい!』と言った瞬間に、これだ!と思い『マッチョになろう』と決意しました。マッチョなパパであれば、娘にとってかっこいい存在でいられるかもしれないと感じたんです」
そうして、千葉浩貴さんは本格的にボディメイクへ挑戦することになった。
「パーソナルトレーニングは2週間に1回のペースで受けていました。部位別に分けて、どこの筋肉にどんな負荷をかけるかを徹底的に学びました。特に胸の筋肉が弱かったので、毎日ベンチプレスを取り入れていました。また、1日に2部位以上鍛える高頻度トレーニングも行っていました」
パーソナルトレーニングをただ受けるのではなく、学んだことを自分のトレーニングにしっかり活かして復習を繰り返したという。努力の結果、身体だけでなく心にも変化が現れたのだ。
「ヘトヘトになるまでトレーニングを頑張ったら、体型が変わり、メンタルも安定しました。仕事のストレスも、すべてトレーニングにぶつけました」
食生活にも大きな変化があったという。
「外食を控え、自炊中心の生活に切り替えて、PFCのバランス管理も徹底しました。以前は毎日飲んでいたお酒も、3日に1回、1週間に1回、1ヶ月に1回と、徐々に減らしていき、今ではまったく飲まなくなりました」
お酒をやめたことで、トレーニングの質が上がったと感じているという。ライフスタイル全体も、筋トレを中心としたものに変わっていった。
「飲み会に行く頻度が減り、ゴルフに行く回数も減って、その代わりに“合トレ”からのヘルシーな食事会に変わりました。筋トレ仲間と一緒に汗を流す時間が最高に楽しいです。旅行先でもジムでトレーニングしてから、現地の食事を楽しむスタイルに変わりました」
そうして元々86kgあった体重は65kgとなり、体脂肪率は5%とという身体を手に入れたのだ。
大好きな娘のたった一言で、変わった千葉浩貴さん。これからも、娘にとって“マッチョでヒーローなパパ”として、輝き続けて行くのだろう。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
次ページ:娘のために鍛え上げた体脂肪5%へのビフォーアフター
取材:佐藤佑樹 写真提供:千葉浩貴