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上腕48.5cm、ベンチ185kg━脱がない筋肉芸人・青木マッチョのロングインタビューPart❷【消防士時代の葛藤、そしてお笑いの世界へ】

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青木マッチョ(かけおち)

ジェイ・カトラーのポスターを貼るほどのボディビル好き!ベンチプレスMAX185㎏の脱がない筋肉芸人

━━高校卒業後は消防士として勤務されていましたが、当時の環境についてもお聞きしたいです。

青木 消防士とボディビルを両立している方もいますが、自分は24時間勤務の中ではうまくトレーニングすることができませんでした。さらに、食事もみんなで食べるものを一緒に食べるという感じだったので、思うようにボディメイクするのは難しかったです。
ただ、消防士の救助技術大会のおかげで体重は100㎏まで増えました。7メートル下の人を引っ張り挙げるという種目では、ウエイトがあった方が有利なので、先輩たちにたくさん食わされていました。総合すると、筋量やパワーはある程度増えましたが、脂肪もかなり増えてしまったのが消防士時代の思い出ですかね。

━━その後、6年勤めてから消防士を退職なさっています。

青木 当時、地元から東京へ行ってみたいと考えていました。当初は東京消防庁への配属も考えていましたが、実は自分は消防の仕事が全然できなかったんです。それに加えて、見ての通り元気のない性質だったこともあり、体育会系のノリにもついていけなかったんです。そこで「これは向いてない」と考え、消防士を辞めて東京へ行くことにしたんです。

━━東京に来てからもトレーニングは継続していましたか。

青木 NSCに入るまでは1年間フリーターをしていたのですが、このころは本当にトレーニング漬けの毎日でした。基本的にはゴールドジム北千住店を利用して、時間が合わないときは24時間営業の曳舟店にも行っていました。
毎日最低でも2時間はトレーニングをして、腕だけで3時間行うこともありました。当然、食事も全部自分で用意していました。リー・プリーストの動画を参考にして、朝は卵10個分の白身と餅5個というような感じです。当時は、1日5000キロカロリー、タンパク質500gを目標に食べていましたね。こういった生活の結果、1年間で体重は92㎏から110㎏まで増えました。これだけ体重が増えたにも関わらず、クリーンな内容の食事だったため、腹筋は常に割れた状態を維持することができていました。
トレーニングの使用重量もすごく伸びて、ベンチプレスはマックスで185㎏、ベントオーバーロウなら、ストラップありで200㎏を10回という具合でした。

━━180㎝110㎏というと、確かに海外のビルダーに匹敵するサイズですね。ちなみに、さらに筋肉を求めてステロイドの使用を考えたりはしましたか。

青木 実は、使ってみようと思ったことはありました。ただ、知識がなかったですし、とても難しい感じもしました。結局は、自分が好きなトレーニングを長く続けるためには使わないほうが良いとの結論に至り、そこからこれまで一切使っていません。競技に出ることを考えているならば、絶対にステロイドはダメだと思いますね。

━━本音の部分が聞けて大変興味深いです。ステロイドなしでもこれだけ成長すると、筋トレで自信がついたんじゃないですか。

青木 それが、どこまで行っても上には上がいる世界なので「まだまだ自分は小さいな」という気持ちが大きいのが本音です。それでも、パワーがついて強くなってきたなという実感はありますね。
過去に、クリスタルジムのイベントでデッドリフト大会が開かれました。優勝者にはプロテイン1年分が贈られるとのことで、本当にお金がなかった自分は、それまで行っていなかった床引きデッドリフトを真剣に練習しました。その結果、1回目の大会で250㎏で優勝、2回目の大会では260㎏を挙げて優勝することができました。

━━ここまで来ると、いよいよボディビル大会への出場も期待してしまうのですが……。

青木 可能性は0ではないです。自分はボディビルが好きで、海外のビルダーからJBBFの選手まで、さまざまな選手を見てきました。ボディビルダーから情報を得て、自分のトレーニングが形作られてきたという意味でも、コンテストには興味があります。ただ、出るからには優勝したいと思っています。そうすると、今の自分ではまだまだ力不足だなと感じているのが実際のところです。

>>>Part❸【「脱がないマッチョ道」笑いとバルクの哲学を語る】

あおき・まっちょ
1995年7月31日生まれ。身長180㎝、体重90㎏。愛知県名古屋市出身。吉本興業のお笑いコンビ『かけおち』(2024年10月まではトリオ)のボケ。筋肉芸人としてのキャラクターだけでなく、TBS『ラヴィット!』では太鼓の達人、早食い、料理など多彩な特技を披露することでも注目を浴びている。野田クリスタルさんからは「吉本史上一番マッチョ」と称されるほどの肉体。

取材・文:舟橋位於 撮影:中原義史 Web構成:中村聡美

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