2024年12月8日(日)東京・ベルサール渋谷ガーデンで開催されたサマー・スタイル・アワード(以下サマスタ)の『FINAL(決勝大会)&JAPAN PRO GRAND PRIX』。サマスタのプロたちがしのぎを削るハイレベルな戦いであるが、この大会でひと際輝きを放ったのが、角田琉奈(かどた・るな/26)さんだ。角田さんは1年間掲げてきた目標である『ビキニモデルオーバーオール優勝2連覇』を見事達成。さらに、もう一つの挑戦であったビューティーフィットネスモデルPRO戦でも4位入賞を果たし、その存在感を改めて示した。
さらに磨きをかける、飽くなき探究
「心の底から本当にうれしいです!」と大会を振り返る角田さん。
「ビキニモデル部門での2連覇だけでなく、ビューティーフィットネスモデルPRO戦でTOP5入りを目標にしていたので、4位という順位にも本当に感謝しています」と語る表情は、達成感とともに次なる挑戦への意欲を感じさせるものだった。
これまでの大会で結果を出し続けてきた角田さんだが、満足することなく課題を挙げる。彼女が目指すのは、ステージングのさらなる向上だ。
「ステージに立つと、どうしても多少の身体のヨレが出てしまうときがあります。どの瞬間を見られても美しく映るように、ポージングや魅せ方をさらに追求していきたいです」
また、ボディメイクの面では「下半身のボリュームをつけるため、お尻の下部からハムストリングの付け根にかけて筋量を増やすことが今後の課題」という。
「まだまだ下半身強化が必要だと感じています。スクワット、ルーマニアンデッドリフトを高重量でできるだけ丁寧に行っているのですが、さらにフォームに磨きをかけて重量も伸ばしていきたいですね」
勝敗を決めた、徹底した準備
角田さんの強さの秘密は、徹底した準備にある。その一端が、大会直前の食事管理だ。
大会5日前までは玄米を主食に減量を進め、4日前からカーボアップを開始。主食を白米に切り替え、1食150gの白米を3食、大会が近づくにつれて、100g追加していき、コンディションを整えていった。また、タンパク質も朝はゆで卵、昼と夜は鶏胸肉と、食材も徹底して管理。さらに、水分摂取量も数字で管理して、段階的に減らし、ステージ上での最高の仕上がりを実現させた。
「食事はコーチと毎日連絡を取り、コンディションに合わせて調整しました。管理は大変ですが、こうした細かい食事の調整が、当日のベストパフォーマンスにつながったと思います。いつも指導していただいているコーチにはとても感謝しています」と振り返る。
「2020年にビューティーフィットネスモデルでサマスタデビューしましたが、最初の2年間は3位が続いていました。そこから3年目でようやくプロ資格を獲得。2021年からはビキニモデルにも挑戦し、2023年には初めてオーバーオール優勝。そして、今年念願の2連覇を達成しました」とこれまでの歩みを語る。
最初から結果を出してきたわけではないからこそ、この競技は「コツコツ努力を続けることが大切」と説く。
「私もまだまだ未完成。だからこそ、さらなる高みを目指していきたいです。同じように目標に向かって努力している皆さんと一緒に頑張りたいと思います!」
ステージで輝くその姿の裏にある地道な努力と向上心は、多くの人の心を動かすだろう。2連覇を果たした今も挑戦を続ける彼女の未来から目が離せない。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:柳瀬康宏 撮影:夏目英明