6月1日、カルッツかわさきで行われた『マッスルゲート神奈川大会』ボディフィットネス一般の部で、見事、2位という結果を手にしたのは藤田ひとみ(ふじた・ひとみ/40)さん。
「パーソナルトレーナーから大会出場を勧められたことと、ちょうど同じ時期に大会に出場されている方のSNSを知り、その方に憧れたことがきっかけで、大会に興味を持ちました。最初はレギンスカテゴリーで2回出場し、その後ボディフィットネスに転向しました」
そう語る藤田ひとみさん。今ではボディメイクに打ち込む日々を送っているが、もともとは身長150.5cmで体重70kg、体脂肪率30%超えという体型だったという。
※体脂肪率は市販の体組成計によるものです。
藤田さんのトレーニングからは、自分の身体と真剣に向き合う姿勢が伝わってくる。
「大会の2~3カ月前からは、筋トレ中心のメニューに切り替えて、週3~5でゴールドジムに通い、部位別にトレーニング+トレッドミルを30分。さらに、週2回はキックボクササイズ(シャドープログラムで有酸素+自重トレのグループレッスン)、週1回はパーソナルトレーニングを行っていました。大会1カ月前になると、絞りを意識して有酸素中心のメニューに。週5~6回、サンドバッグありのキックボクササイズ(45分)と、週1のパーソナルトレーニングで調整しました」
食事面ではPFCバランスを意識しながら、しっかりと食物繊維も取る工夫をしていたという。
「食事は、鶏胸肉や魚(鮭、鱈、鯖)をメインに、野菜も多めに取っていました。ブロッコリー、ほうれん草、きのこ類などです。間食は、大福やフルーツ、干し芋の中からどれか一つを選んで食べていました」
ストイックなトレーニングと食事管理の成果もあり、大会では体重47kg、体脂肪率17%で見事2位を獲得。そんな藤田さんにも、ボディメイクを始めるきっかけとなる苦い経験があった。
「“前に痩せてたなら簡単に痩せられるでしょ?痩せてよ”と、当時の交際相手に言われたことが、ダイエットを始めるきっかけになりました」
最初は自分なりに筋トレと有酸素を行っていたが、5kgほどの減量で停滞。その壁を乗り越えるため、キックボクササイズのジムに入会し、47kg・体脂肪率25%前後まで落とした。その後、パーソナルトレーニングを受けながら、ゴールドジムに入会したという。
「トレーニングを続けていくうちに、心境にも変化がありました。これだけキツいことを乗り越えられるなら、大抵のことは大丈夫。きっとなんとかなるし、悩んでも仕方がないって思えるようになったんです」
身体だけでなく、心も鍛えられていったという。
「今回の結果は、ただ痩せられたという満足感だけではなく、“身体が軽くて自由に動ける”“高強度の運動に耐えられる体力がついた”という実感があり、とてもうれしいものでした」
そして藤田さんは、さらなる目標を見据えている。
「昨年4月から大会に出場し始めたばかりで、まだまだ身体作り、ステージでの立ち居振る舞い、競技用ヒールでのウォーキングやポージング、マッスルコントロール、コスチュームの着こなし、メイクなど、課題は山ほどあります。まずは“自分が納得できる身体”を作ること。そして、競技選手として恥ずかしくないステージングを目指して、技術も磨いていきたいです。根底には“運動が好き”という気持ちがあるので、キックボクササイズとトレーニングはこれからも楽しみながら続けたいですね」
心ない言葉をきっかけに、自分と向き合い、努力を重ね、結果を手に入れた藤田さん。その姿は、これから新たな一歩を踏み出そうとする人たちの背中を、きっと強く押してくれるだろう。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
取材:佐藤佑樹 撮影:中島康介
-マッスルゲート選手, コンテスト
-マッスルゲート神奈川, MG