「他団体への挑戦ではなかなか結果が出ず、頑張っても負け続けた経験が勝ちたいという気持ちにつながりました。初挑戦で入賞ではなく上位に入れたことが本当にうれしいです」
6月14日(土)、『サマースタイルアワード名古屋予選大会』に、石丸菜奈代(いしまる・ななよ/26)さんが初挑戦。モノキニビキニでしなやかな肉体美を競うビューティーフィットネスモデル部門(ショート:161cm未満)で、見事2位に輝いた。初めての舞台で上位入賞を果たした石丸さんが行った、「頑張りが報われるボディメイク法」を聞いた。
砂時計ラインを目指したトレーニング改革
石丸さんは今まで行ってきたボディメイクの方法を一新し、理想の「砂時計ライン」の追求に力を注いだ。特にヒップのトレーニングでは、スクワットをフルボトムまで深く行うことが筋肥大の加速につながったという。
「使用重量は落ちるのですが、可動域を深くしたことで負荷が強まり、筋肉のボリュームが増した実感があります」
さらに、ヒップスラストやスミスマシンキックバック、ケーブルキックバックなど多角的なアプローチで、減量期で削げてしまいがちなお尻の肉感をキープした。
食事と生活習慣の緻密な調整
食事面でも工夫を重ねた。増量期から小麦や添加物を避け、体質に合った食材を選ぶことで土台を整えた。
「減量はいきなりカロリーを下げず、まず食材を完全にクリーンにすることから始めます。次に白米を計量し、徐々にカロリーを調整しました」
この微調整により、筋肉を維持しながら体脂肪を落とすことに成功。有酸素運動が得意でない石丸さんは、1日5000歩を目標に日常の移動を増やすことで対応した。「自分のペースで無理なく続けられる目標を設定したのが良かったと思います」と振り返る。
初出場での2位という結果に喜びつつ、石丸さんはすでに次の目標に向け走っている。負け続けた過去を糧に努力と戦略でつかんだしなやかな肉体美と強い意志は、今後も多くの人を魅了しそうだ。
挫折や失敗は、ときに成功よりもたくさんの学びをもたらす大切な経験になる。石丸さんの地道で静かな努力が掴んだ成長はそう教えてくれた。
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーとエクサイズでボディメイクに奮闘している。
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