コロナ禍で外出の機会が減り、体型の変化に悩んでいた髙橋沙也加(たかはし・さやか/33)さん。「もともと159cmで40kg以下の痩せ型だったのに、コロナ太りによって全体的にお肉がついてしまったのが嫌だったんです」と当時を振り返る。
とにかくダイエットを始めようと、最寄りの24時間制ジムに足を運んだ髙橋さん。はじめはマシン2種類と30分の有酸素運動が中心だった。しかし、同じジムに通う女性競技者の身体つきに影響を受けたそうだ。
「程よく筋肉がついた身体つきをかっこいい!と感じて。30分の無料体験のパーソナルトレーニングを受けて、より肩の筋肉をつけたいと思いました。その後に受けた、1時間の有料パーソナルが楽しくて、筋トレに目覚めました」
これをきっかけに髙橋さんの目的は、ただ痩せるだけでなく、筋肉をつけて理想の身体をつくる「ボディメイク」へと変わった。
トレーニングはパーソナル指導を受けつつ、一人で復習する日々。3月に出場したゴールドジム主催の『マッスルゲート・ウーマンズコンテスト』でも優勝したものの、より良い身体を目指してトレーニング内容を見直し、肩・腕・下半身・胸・背中の5部位に分け、1回あたりのトレーニング時間も2時間に。そしてトレーニング頻度も週4回から週5回に増やした。
そして迎えた6月、『マッスルゲート四国大会』(ゴールドジム主催)の「ウーマンズレギンス」部門に出場。身長別・年齢別の両カテゴリーで優勝を飾り、努力が実を結ぶ結果となった。
その成果は優勝という形だけでなく、体組成にもしっかり現れた。3月後半の大会から6月上旬の大会までの約2カ月間でも、体脂肪率は25%から22%に減少し、筋肉量は1kg増加。「前回は少しぷよっとしていたけれど、今回はいい感じに引き締まりました」と笑顔を見せる。
(※)体脂肪率は市販の体組成計で測定
そんな髙橋さんが、ボディメイクを続けるうえで大切にしているのは「楽しむこと」。特に脚トレは「拷問のようにきつい」と笑いながら言うが、周囲と励まし合いながら取り組むことでモチベーションを保っているという。
また、「数字にとらわれすぎず、見た目の変化を大切にすること」も髙橋さんは大事にしている。
「数字や結果は後からついてくるので、ネガティブにならずボディメイクは前向きに続けてほしいです。継続することで必ず身体は変わります」
髙橋さんが歩んだボディメイクの道のりは、これから「身体を変えたい」と考える人たちへのエールとなるだろう。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材・文:小笠拡子 大会写真:北岡一浩