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「なんだこの60歳は!」衝撃の筋肉で会場をザワつかせた還暦ボディビルダー 30年ぶりに競技復帰、当時は東京2位の実力者

6月28日(土)、東京都・かつしかシンフォニーヒルズで『第39回東京クラス別ボディビル選手権』が開催された。東京の階級別王者を決めるこの大会はボディビルと女子フィジークの2カテゴリーに分かれて行われ、東京中から我こそはと猛者たちが集うハイレベルな大会となった。

【写真】「衝撃の肉体」60歳・紙田由起夫選手のバキバキで隆々な筋肉

中でもボディビルマスターズ60歳以上級に出場した紙田由起夫(かみた・ゆきお/60)選手は、還暦とは思えないほどの全身の筋肉でステージ登場時から会場やバックステージがざわつくほどだった。結果も審査員満票の1位で完全優勝となり、観客や他の選手たちに大きなインパクトを残した。

30年ぶりの挑戦――かつては東京トップクラスの実力者

紙田選手がコンテストのステージに立つのは、何と30年ぶりになる。東京オープン優勝(現東京ノービス)、本大会である東京クラス別75kg以下級優勝、東京選手権2位(1995年)と、かつて輝かしい成績を残していた紙田選手が還暦を迎えた今年、新たな挑戦を始めた。

30年前に一度ボディビルを離れた理由は、職場の野球チームから声がかかり、本格的に野球に取り組むためだったという。野球に励む中での筋力トレーニングはストレス解消程度だったと話す。

「本格的に筋肉を戻そうなんて気はなかった。20kgのダンベルで、ただ身体を動かしていただけでした」

そんな紙田選手が再び本格的にトレーニングを再開したのは約2~3年前。ちょうどコロナ禍で使えるジムが限られていた中、開店していたゴールドジムウエスト東京に通い始めた。そこで日本ボディビル界のレジェンドであり日本選手権14度の優勝を誇る小沼敏雄さんと約30年ぶりに再会し、話をしたり交流をしていく中で再びボディビル熱が再燃した。

「昔のように筋肉がつかないと感じる場面もあります。でも、怪我をしないように心がけながら、地道に扱う重量を上げていきました」

30年前の現役当時のように高重量はいきなりは扱えなかったが、努力を重ね今ではレッグプレスで490kgを扱うまでに筋力を取り戻した。500kgを目指すなかで脚の肉離れを経験するなど苦い思いも味わったが、60歳にして鋼のように全身をまとう筋肉を再び手にした。

今シーズンは7月13日の東日本選手権への出場を予定している紙田選手。30年前の下地があったとはいえ、60歳にしてこの肉体。何歳からでも身体を変えることは可能だと体現してくれているようだった。

紙田由起夫選手

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中原義史

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