ヘルシーフード フード&サプリ

インドネシアの暮らしに学ぶ“奇跡の木”モリンガ 女性に優しい一面も【モリンガのスゴさ#4】

モリンガ

筆者がインドネシアで一人旅を初めて3カ月。頭よりも心に従いながら過ごしていると、自分の体調の変化に気が付きやすい。その日の天気や月の満ち欠けなど、身体が自然のサイクルに影響していると実感する。

インドネシアの自然の力

モリンガの取材をきっかけに、モリンガ農場を訪れる機会があった。そこは観光客がいない小さな島。レストランやカフェも港に1つか2つほど。畑を耕す人、魚を釣る人、家の修理をする人、役割を分けて協力し合う。サメやワニ、危険な動物もたくさんいる。

「コブラに噛まれたら終わり」と笑いながら話す友人。もちろん病院はない。

こうした環境の中では、自然の変化に対してうまく付き合う術を学ぶことができる。西洋ではスーパーフードとして扱われるモリンガだが、インドネシアでは日常と身近な存在であった。

モリンガは花、茎、根、葉、実、どの部位も活用できる。インドネシアでは葉や花を使って、お茶やスープにして飲むのが一般的だ。

この日は大雨の影響か、頭痛がひどかった。友達の家でモリンガティーを飲んだ後、身体が軽くなった。

女性に優しいモリンガ

和洋女子大学健康栄養学科、本三保子教授にモリンガについて解説していただいた。モリンガには女性にうれしい栄養成分が豊富に含まれているという。

「モリンガは、鉄分を比較的多く含んでいるため、女性に不足しがちな鉄の補給源としても注目されています。食物繊維も豊富なので女性に多い便秘の解消にも役立つでしょう。また、モリンガにはアミノ酸から作られるGABA(γ-アミノ酪酸)が多く含まれています。GABAにはストレスをやわらげる働きがあるため、リラックスを促す効果が期待できます。さらに、GABAは血圧の上昇を抑える働きや睡眠の質を高める働きが報告されています。モリンガを少しずつ普段の食事に取り入れてみてください」

モリンガはあくまでも補助的な役割にお勧めだ。インドネシアと日本の環境は全く異なるため、バランスを取りながら上手に生活の中に取り入れるといいだろう。

本教授

監修:本 三保子(もと・みほこ)
和洋女子大学健康栄養学科教授。農学博士。専門分野は栄養学。信州大学大学院農学研究科修士課程修了。食品機能学の研究に長らく従事し、食品の生体調節機能について研究。糖尿病の予防に効果が期待できる食品やその成分、機能性食品サプリメントの生活習慣予防作用の研究を続けている。日本臨床栄養学会評議員、日本臨床栄養協会評議員、日本乳酸菌学会学会誌編集委員。研究成果「便秘傾向の成人女性を対象としたモリンガ葉粉末の継続摂取による排便促進効果」は『病理と治療』(47号 No.3 2019年)に掲載された。

取材・文:松本実奈美

執筆:松本実奈美(まつもと・みなみ)
元Yoga&Fitness編集部。退職後、ヨガ修行と一人旅を兼ねて約2カ月間インド生活を送る。WORLD PEACE YOGA SCHOOLの『200 Hour Yoga Teacher Training』講座修了

-ヘルシーフード, フード&サプリ
-





おすすめトピック



佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手