マッスルゲート出場者にアンケートを実施したところ、約200名から寄せられた声。その中でも「やり方が合っているか分からない」という声が多かった上位5種目を東海大学健康学部の有賀誠司教授に解説いただいた。悩める多くのトレーニーを救う、ガイドブックとして参考にしてほしい。
監修:有賀誠司
取材・文:舟橋位於、小笠拡子 撮影:舟橋賢 Web構成:中村聡美
ピンポイントで胸に効かせる
ダンベルフライ 44票
寄せられた声
肩への負担が強い
どうしても二頭筋に力が入ってしまう
胸に効いたという感覚がない
ストレッチは感じるが、収縮がいまいち感じられない
プレス気味になってしまう
軌道が合っているのか分からない
重量設定が難しい
アンケートまとめ
胸の種目のはずなのに、肩や二頭筋に効いてしまうという声が最も多かった。また、トレーニーたちを悩ませていたのは、重量設定。「重量を扱おうとすればプレス気味になり、胸を開く動作をしようとすると、大幅に使用重量が下がる」という意見も見られた。
正しいフォーム
①ダンベルを胸の上で構える。このとき肩甲骨を内側に締める
②弧を描くようにしてタンベルを左右に開きながら下ろす
③肩が上がり過ぎないように注意しながらダンベルを内側に寄せる
ココがポイント
ダンベルを軽めに握り、肩の回転軸をキープすることを意識して、曲線軌道でダンベルを移動させると良いです。
効かせられない原因はココにある!
NG動作と改善のポイント
❶肩甲骨が外転し、肩が上方に突っ込んでしまう
NGポイント:ダンベルを挙げる際に、肩甲が外転して肩が前方へ突っ込んでしまう
【考えられる影響】
・肩が前方に出ることで大胸筋が緩み、ストレッチと収縮が不十分になる
【改善のために】
・肩甲骨を内させたポジションを動作中は意議する
❷グリップを握りすぎて、腕に効いてしまう
NGポイント:ダンベルの握りが不必要に強くなってしまう
【考えられる影響】
・強くることで腕の筋群が動員されやすくなる
【改善のために】
・ダンベルを前腕に乗せるようなイメージで軽めに握る(写真右)
❸途中からプレス動作になってしまう
NG ポイント:ストレッチポジションからダンベルを挙げる際に、身体の前でキープしてプレス動作で挙げてしまう
【考えられる影響】
・本来の特徴的な動作軌道や筋への刺激が実現できない
【改善のために】
・ウエイトを軽くし、曲線軌道を意識する
ご協力いただいた学生モデル
- 東海大学ボディビル部・大学院2年次生 沢井大樹
- 東東海大学ボディビル部・大学4年次生 新垣日向
あるが・せいじ
1962年、東京都生まれ。東海大学健康学部教授・大学院健康学科研究科長、日本健康運動指導士会会長、日本トレーニング指導者協会相談役、JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)監事。ボディビル競技では、日本社会人選手権や関東選手権のタイトルを獲得するとともに、1991年と1993年にアジア選手権2位の成績を収めている。
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