コンディショニンググッズ活用法の第5回は骨盤職人。ジムに置いてあるけど、使い方が分からないのでスルーしているという人もいるはず。ここでは大久保恵介選手流の、首や背中、腰、脚への効果的なアプローチ法を紹介していく。
取材・文:舟橋位於 撮影:北岡一浩 Web構成:中村聡美

骨盤職人とは?
木製のツボ押し玉に寝るだけでお尻・腰・背中のコリをほぐせるセルフマッサージ器具。腰・背中・殿部にピンポイントで圧がかかり、まるで本物の指圧のような気持ち良さが期待できる。玉の位置を自由に変えられるため使い方も自在だ。
骨盤職人の購入はフィットネスショップ公式HPで!
使うタイミングは大きく分けて2つ
骨盤職人を使うタイミングのひとつはトレーニング前です。分離症の改善を狙っていたときは腰まわり中心でしたが、今は首筋(うなじ)の部分から始まり、だんだん下がっていくようにして背面全体に使っています。骨盤職人の玉がはまっている穴を換えていくことで、部位に合わせた刺激の仕方ができるようになるのがポイントですね。
さらに、パーソナルトレーニングの合間などで時間がある場合も、できるだけ当てるようにしています。自分の中では、骨盤職人は絶対に欠かせないコンディショニンググッズです。他のコンディショニンググッズではセルフケアできないところにまで使える唯一のアイテムと言えると思います。
腰椎分離症が出合いのきっかけ
実は2021年から2022年の間に腰椎分離症になり、症状の改善策を探していました。背中はセルフではなかなかアプローチが難しい部分なのですが、指圧に近いような刺激が与えられるものということで、骨盤職人にたどり着きました。今でこそお尻に対しても骨盤職人を使うようになりましたが、当時は本当に背中のラインに沿って使うやり方がメインでした。
誰かに勧められたのではなく、ゴールドジムに置いてあったものを実際に試して、「これは良いな」という実感を得て使い始めました。最初は腰あたりを重点的に狙いつつ、上背部の僧帽筋や菱形筋といった肩甲骨の稼働に関わる部分にも当てるような使い方をしています。
骨に当てないように注意!
骨盤職人を使う際は、トリガーポイントや骨に当てないように気をつけましょう。体重をかけながら比較的大きな刺激を与えるグッズなので、分厚い筋肉があるポイントを狙うように意識できると良いです。人によっては当てた部分があざになってしまうことがあるかもしれないので、そういった場合は圧の強さを加減してあげましょう。
腰椎分離症のために使い始めた頃は、肋骨と骨盤の間で骨がない部分に重点的に当てるようにしていました。このときに骨盤職人の玉を挿す穴を変えることで、同じ部位でも、いろいろな方向から刺激を与えることができます。ちょうど、指圧を真っすぐかけたり斜めからかけたりというイメージですね。
骨盤職人にはこんな効果が期待できる
腰椎分離症に関しては、骨盤職人を使うようになって痛みやしびれが軽減されていきました。痛みを感じてからは毎日使っていたのですが、2~3週間で状態が良くなっていることが感じられました。また、首を痛めたことがあったのですが、それに対してのアプローチとしても骨盤職人が活躍しました。
トレーニングに関して言うと、肩甲骨まわりに当ててリリースを狙うことで、背面全体の動きの改善ができるようになったと思います。トレーニング前に骨盤職人を使うことによる即時的な効果ももちろんあるとは思うのですが、自分の場合は骨盤職人を習慣的に使っているので、使用によりいつもの状態に整えるという意味合いが強いです。
リカバリーとアップの考え方
身体のリカバリーという観点では、マッサージガンや低周波治療器を使ったセルフケアがメインです。手首を痛めているのですが、その部分には低周波治療器を活用しています。
トレーニング前のアップの意味合いでは、骨盤職人に加えてフォームローラーも使っています。骨盤職人はいろいろな使い方をしますが、フォームローラーは単純で、背中の下に置いて背中を圧迫する目的です。胸郭の下にフォームローラーを置き、そのまま深呼吸するだけでも圧がかかって良い状態が作れます。
コンディショニングにおいては、自分の身体の歪みやずれを自分自身で把握し、それに対して必要な処方をしていくという考え方が大事なのではないでしょうか。
使いこなすためのポイント
狙った部分に的確に当てることが大切です。そのことを考えると、必ずしも2個の玉をセットで使わずに、1個ずつ使うやり方も有効と言えます。
また、体重のかけ方もポイントです。How Toでも紹介しますが、自分の場合は、お尻の下にフォームローラーを置いてわざと身体を浮かせることで、骨盤職人周辺にかかる重さを増やすような使い方もします。
基本的には、怪我や疾患のない方であれば、誰でも骨盤職人は使えると思います。現代人は、スマホの使用で顎を引き首が前に落ちた姿勢になりがちです。そのような場合に、首の下の部分にある筋肉を刺激してほぐしてあげると、症状の改善が見込めるのではないかと思います。
おすすめ骨盤職人の使い方6選
大久保選手が実際に実施している骨盤職人の具体的な使い方を紹介する。首、背中、腰、お尻と、自身では見づらくケアしづらい箇所を適切に刺激していく方法を学んでいこう。
①首へのアプローチ

- 当てる位置(背面)
- 当てる位置(横)
やり方
・頭蓋骨と首の付け根の間の柔らかい部分に当てる
狙い
・首の可動域アップ
・緊張型頭痛の改善
・眼精疲労の改善
ポイント
・強い圧をかけ過ぎない
・頭を置いたときの自然な重さを使う
・押し当てるよりも頭を上に伸ばすような当て方がオススメ
②背中へのアプローチ


当てる位置
やり方
・骨盤職人を僧帽筋に当てる
・フォームローラーにお尻を乗せる
・その状態で上下に軽く揺らす
・少しずつ位置を変えながら、みぞおちの裏あたりまで刺激する
狙い
・菱形筋、僧帽筋、脊柱起立筋のリリース
・肩甲骨まわりの動きを良くする
ポイント
・長時間当て続けない
・強めの圧をかけるようにする
③腰へのアプローチ(静止ver.)


当てる位置
やり方
・肋骨と骨盤の間の部分に当てる
・深呼吸して脱力しながら圧をかけていく
狙い
・腰まわりの筋肉の緊張を取る
・怪我による痛みの軽減
ポイント
・当てている際に力まない
・深呼吸を止めないようにする
・痛みが強い場合は外してレストを取りながら行う
④腰へのアプローチ(左右に動くver.)

当てる位置
やり方
・起立筋群に当てる
・膝を立てた状態で脚を左右に揺らす
・片側ずつ圧をかける
狙い
・斜め方向から刺激を入れる
・腰まわりの張りを取り除く
・腹圧をかけやすくする
ポイント
・起立筋群の太さに合わせて玉を動かす
・股関節を屈曲させて力は抜く
・部位によっては強めにゴリゴリしても良い
・動きが悪い部位は、その近接部位を刺激すると良い
⑤お尻へのアプローチ(左右に動くver.)

当てる位置
やり方
・大殿筋に当てる
・深呼吸して力を抜く
・膝を立てた状態で脚を左右に揺らす
狙い
・大殿筋の緊張を取る
・反り腰を解消する
ポイント
・リズミカルに100回程度揺らす
・膝を立ててお尻をストレッチする
・骨に当てない
⑥お尻へのアプローチ(脚を伸ばすver.)
IMG_2871-1024x683.jpg)

当てる位置
やり方
・大殿筋に当てる
・脚を真っすぐ伸ばす
・深呼吸して力を抜く
狙い
・大殿筋の緊張を取る
・反り腰を解消する
ポイント
・緩んだ筋肉の深層部まで刺激を与える
・体重を乗せても痛くならないくらい脱力する
・骨に当たる場合は位置を微調整する
おおくぼ・けいすけ
1999年生まれ。神奈川県出身。身長169cm。現役の住職でありながら、ゴールドジム公認パーソナルレーナーとしても活躍。2025年JBBF日本クラス別選手権ボディビル85㎏ 以下級2位
-コンディショニンググッズ, フィットネス
-骨盤職人, 大久保恵介

















