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米国国家資格ATCトレーナーが横浜・本牧で挑む新しいジムの形 “鍛える場”から“つながる拠点”へ

横浜・本牧エリアに、従来のジムの常識とは少し違う新しいフィットネス拠点『RESTORE BASE』が誕生している。立ち上げたのは、米国国家資格であるアスレチックトレーナー(ATC)を持つ坂井田将宏(さかいだ・まさひろ/32)さん。アメリカでの経験をもとに、「トレーニングを通じたコミュニケーションの場」を目指し、日本と海外のジム文化の違いを体現するような空間づくりに挑んでいる。

「ジム」ではなく“人が集まるベース”をつくりたかった

坂井田さんは、アメリカの大学院を修了後、ATC資格を取得。帰国後は名古屋市立大学病院でアスリートのコンディショニングに携わり、その後は横浜インターナショナルスクールでアスレチックトレーナーとして勤務してきた。

ジム開業のきっかけは「施設をつくること」ではなく、「コミュニティを広げること」だったという。

インターナショナルスクールでは、多くの外国人教師が地域との交流の場を持てずにいた。また、坂井田さんが学校内で行っていたボディカウンセリングには、わずか1カ月で30人以上の応募が集まるなど、身体の悩みを相談できる場の需要を強く感じていた。

「英語で身体の相談ができる場所がない。そういった声が多かったんです。だったら、それを解決できる拠点をつくろうと」

こうして誕生したのが、“ベース(拠点)”という意味を込めたジムだった。

日本と海外で異なるジム文化 “黙々”か“交流”か

現在、ジムの会員数はオープンから半年足らずで300人を超える。そのうち4割が外国人で、ヨーロッパやアジアからの多国籍の人々が集まる。

坂井田さんが感じる日本と海外の大きな違いは、ジムの使い方そのものだ。

「日本は一人で黙々とマシンを使う方が多い。一方で海外は、ジムが社交の場になっているケースが多いんです」

実際、施設内ではマシントレーニングだけでなく、全身を使うファンクショナルトレーニングやグループセッションが活発に行われている。ペアを組んで励まし合う形式のトレーニングも多く、自然と会話が生まれる仕組みになっている。

言語の壁も、トレーニングが超えていく。

「英語と日本語が混ざる環境ですが、トレーニングを通じて自然とコミュニケーションが生まれる。達成感を共有することで、国籍関係なく仲良くなれるんです」

実際に通う会員からは「アットホームでフレンドリー」「ここに来ると心も前向きになる」といった声が多く寄せられているという。

“筋肉を鍛える”から“動きを鍛える”へ 本牧から新しい文化を発信

坂井田さんのジムの特徴は、単なる筋肥大ではなく「動きを鍛える」ことにフォーカスしている点にある。

姿勢分析や可動域のチェック、体組成測定などをもとに、一人ひとりに合わせたトレーニングプログラムを作成。さらに、実際の動作を動画で記録し、後から確認できる仕組みも取り入れている。

「ただ筋肉をつけるのではなく、動きを改善していく。その結果として、自然と全身が鍛えられる形を目指しています」

また、グループフィットネススタジオも新たに展開し、トレーナーによる専門的な指導と、インストラクターによる楽しく続けるプログラムを融合。まさに“大人の部活動”のようなコミュニティが広がりつつある。

今後は、世界的に人気を集めるフィットネスレース「HYROX」への出場を目指すメンバーも増えており、ジム内でチームを組む動きも出てきているという。

「本牧という地域は、もともと国際色の強い場所。ここから、日本と海外が自然につながるフィットネス文化を発信していきたい」

“鍛える場所”から“つながる場所”へ――。坂井田さんの挑戦は、地域と世界を結ぶ新たなジムのあり方を示している。

取材・文:FITNESS LOVE編集部 写真提供:坂井田将宏

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