不摂生な食事や運動不足の影響が最も出る場所。それは、「後ろ姿」ではないだろうか。凛とした背中からお尻にかけての曲線は、古来から絵画の題材にも選ばれ続けてきた、見るものを惹きつける美しさを持つ。
6月7日(日)、愛知県で開催された「サマースタイルアワード名古屋」。今回、そのドレスカテゴリーで見事優勝を果たしたのは、製造業に勤務する、SHIZUKA(しずかさん/30代)さんだ。このカテゴリーは、背中と肩周りが大きく開いたホルターネックのマーメイドドレスを着用し、その肉体美を競う。SHIZUKAさんがターコイズブルーのドレス越しに披露した、しなやかな曲線美を作り上げるために実践してきた工程を紐解いていく。

「鍛えすぎない」のがコツ?
女性らしいラインを保つトレーニング法
美しい背中を作るためには、がむしゃらにトレーニングをすればいいわけではないようだ。
「私は生まれつき上半身が結構しっかりした骨格なので、トレーニングの頻度はあえて少なめに調整しています。具体的には、2週間おきくらいでしょうか。それ以上鍛えてしまうと筋肉がつきすぎてしまい、ドレス審査で求められる『女性らしいライン』から外れてしまう可能性があるため、鏡を見ながら繊細に調整をしています」
自分の身体の特性を理解し、目指すシルエットに合わせて「引き算」をする。これは大会の審査に限らず、ボディメイクにとって大切な視点と言えるだろう。
食事は「質」にこだわり、内側から整える
運動量に頼らない体型管理をするのであれば、日々の食事は、なおさら重要になる。SHIZUKAさんが「余計な脂肪をつけない」ために最も大切にしているのは、「脂質の質」だという。
「『バランスの取れた食事管理』が重要だと考えていて、特にこだわっているのは、摂取する脂質の質です。魚やアボカドといった良質な脂質を取ることを心がけ、内部から美しさを支える土台を作っています」
特別な制限を設けるよりも、日々の食事の「質」を少しずつ見直していくこと。良質な脂質を味方につける習慣は、ダイエットの一歩目として今日からでも取り入れられそうだ。
ぎっくり腰が転機に。ピラティスで手に入れた“動ける背中”
後ろ姿の美しさを語る上で外せないのが「姿勢」だ。SHIZUKAさんは、怪我を転機に始めたピラティスが、自身の姿勢を大きく変えたと振り返る。
「去年、他団体の大会前日にぎっくり腰になってしまったんです。そのときに、『正しい身体の動かし方ができていない以上、やみくもにポージングをしてもまたぎっくり腰を繰り返すだけだ』と痛感し、ピラティスを始めました。実際に始めて2〜3カ月後には、肋骨の開き具合や巻き肩、背骨の柔軟性までが驚くほど改善されて本当に感動しました」
また、身体への負担が大きい製造業の現場勤務であることから、日々のケアへの意識も高い。
「仕事柄、かなり姿勢に負担がかかるため、こまめにストレッチをすること、そして身体をしっかりほぐすケアを重点的に行っています。美しい姿勢は、日々の地道なメンテナンスの積み重ねから生まれるものだと実感しています」
SHIZUKAさんの行ってきたのは、一発逆転のような派手な手法ではなく、非常に堅実な工程ばかりだ。だからこそ、自分の身体と向き合った過不足のない努力と習慣化の大切さが伝わる。
「私がここまでこれたのは、たくさんの方の支えがあってこそです。この場をお借りして、カウンセラーさん、トレーナーの方々、講師の方々、そして夫に、心から感謝を伝えたいです!」
【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。記者・ライター、メディアプランナー、エッセイスト。
取材:にしかわ花 写真撮影:上村倫代
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