2026年7月5日、門真市民文化会館ルミエールホールにて『マッスルゲート大阪大会』が開催された。女子フィジークでは長身からの滑らかな動きと、引き締まった身体で会場を魅了した50代の加藤実佐子(かとう・みさこ)さんが優勝した。

ダイエット目的でジムへ通う
加藤さんは技術系専門職の会社員。8年前、仕事でヨーロッパに数カ月駐在し、帰国すると3kg体重が増えていた。「何とかしないと」と、住んでいる地域は24時間ジムがなかったが、たまたまパーソナルジムがオープンしたというチラシを見つけて、通うことにした。
トレーナーからは「痩せたいなら下半身のトレーニングは必要」と言われたが、脚が太くなると思ってやらなかった。パーソナルトレーニングは月1回、上半身のみ。それでも脂質を控え、食事内容のチェックがあったことで数カ月後にはスッキリした身体になったそうだ。
そのときのトレーナーがベストボディ・ジャパン選手だったことで応援に行き、加藤さんも翌年『ベストボディ・ジャパン』に出場。モデルジャパン部門で日本大会3位の成績を収めた。以降、フィットネススター、サマースタイルアワード、NABBAなど、さまざまな団体で活躍するようになる。
ジムへ行く目的は競技のためではない
地域に24時間ジムができ、コロナ禍明けに会社の規定が変わって在宅勤務ができるようになってからは毎日早朝にジムに通うようになった。大会で活躍しても、何か目標があるほうが励みになるので出場するだけで、優勝することが目的ではないそうだ。
「ジムへはトレーニングではなく、自分のことだけを考える時間が欲しくて、自分のストレス解消のために行きます。その時間がないと一日ストレスなので、絶対継続できるんです。行くと『何かしよう』となるので、パーソナルで習ったことを復習したり、YouTubeで見たトレーニングをまねしたり、1時間くらいトレーニングすることになります」
日ごろから体調良く、太らないようにしたいだけなので、脚は細いままでいいと思っていた。だが、いろいろなカテゴリーに出場するうちに、「もう少し何とかしようかな」と、3年前から脚トレもするようになったそうだ。
「昨年は脊柱管狭窄症になり、日常生活もままならない時期がありました。手術するか迷うほどでしたが、曲がっている骨のMRI写真を見てから、この骨を戻したいというイメージでストレッチを続けるとだんだん痛みがなくなってきました。今も下半身のトレーニングはできていないのですが、幸い女子フィジークのポーズは骨盤前傾することがなく負担が少ないので、出場することができました」
「トレーニングはずっと続けます」、加藤さんは言う。
「減量もせず、増量もせず、普段はずっと同じものを食べてずっと同じなので、無理はしていません。大会前に家族旅行も行くし、食べ放題でも食べます。大会にふらふらっと出て、ふらふらっと帰ってくる。ストレスがないのが一番です」
ダイエットからスタートした加藤さんの筋トレは、「続けられる環境と理由をつくること」の大切さを教えてくれた。自分が心地よく過ごせる時間としてトレーニングを習慣化し、積み重ねることが、健康な身体も競技での結果も生み出す土台になるのかもしれない。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
取材:あまのともこ 撮影:岡暁
主に『FITNESS LOVE』で執筆中。2021年~2025年JBBF登録選手。JBBF京都府オープン大会ビキニフィットネス(身長別)3位。マッスルゲート四国大会ビキニフィットネス2位。










