コンテスト

阪大大学院卒エンジニアが独学で大会2冠達成 減量中の味方はスナック菓子の「うまい棒」

2026年8月1日、神戸芸術センターで開催された『マッスルゲート神戸大会』で、初めて大会に挑戦した三宅雄大(みやけ・ゆうだい/27)さんのギリシャ彫刻のようなバランスのとれた身体が注目を集めた。

クラシックフィジーク新人の部で1位、さらに同・一般の部175cm以下級でも1位となり、見事2冠を達成。その身体作りを支えてきたのは、独学での試行錯誤だった。

【写真】三宅雄大さんのギリシャ彫刻のような肉体

三宅雄大さん

独学で磨いた8年間

三宅さんは、大阪大学大学院基礎工学研究科で電子物理を学び、現在は車のモーターを設計するエンジニアとして姫路で働いている。

一方、トレーニング歴は8年で、阪大時代から一人で筋トレを続け、自身が理想とする身体づくりに向き合ってきた。

「直接、誰かに教えてもらったことはないですね」

トレーニングのフォームはもちろん、ポージングもトップ選手のYouTube動画などを参考にしながら、独学で習得してきた。

現在のトレーニング時間は1時間半から2時間ほど。しかし、大学時代は1回2時間のトレーニングをダブルスプリットでやるほど、筋トレをやり込んだ時期もあった。

さらに驚くのが、大学の講義中にサイドレイズの感覚をつかむ練習をしていたことだ。

「片腕を小幅に動かして、三角筋に刺激が入る感覚を探ったりしていました。もちろん、授業もちゃんと聞いていました(笑)」

こうした独学と試行錯誤の積み重ねによって、狙った筋肉に効かせる感覚を身につけていった。

情報を集め、自分の身体で確かめる

現在は主にYouTubeから幅広くトレーニング関連の情報を集めている。ただし、誰かの発信している方法をそのまま取り入れるわけではない。

A選手がある方法を言っている、一方、B選手は真逆とも思える別の方法を言っている――そういうときは、自分の身体で両方の方法を試し、自分に合うものを残していく。

「自分の身体で検証するのは、食事面でもトレーニング面でも同じです」

大会直前の調整も、極端な方法に走らず、トレーニングをオフにする日を数日設け、炭水化物を事前に一旦減らした後にカーボアップするなど、オーソドックスな方法を選んだ。

「標準的であろうものを一旦やってみたっていう感じですね」

減量中の意外な味方は「うまい棒」

三宅さんの減量生活では、意外な食材が活躍した。

「トレーニング前にうまい棒を1本食べていました」

お腹が空いた際の空腹感は紛らわせつつも、摂取するカロリーは抑えたい。そこで、1本あたりおよそ33~53kcalしかない割には味が濃く、食べて満足感のあるうまい棒を選んだ。

「うまい棒は値段的にも1本15円で安いし、味が18種類あるので、日替わりで今日はとんかつソース味、明日はたこ焼味など、“味変”もできます(笑)」

自分で試し、自分の身体で確かめる。スナック菓子のような一見ジャンキーな食材も使い方次第。

三宅さんの考え方は、あふれかえる筋トレ情報の海に溺れそうになった際のヒントになるのではないだろうか。

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

執筆者:久米大郎
都内の出版社で数学書の編集者として勤務。ゴールドジムでトレーニングに励み、ボディビル競技に挑戦中。2024年マッスルゲート埼玉大会ボディビル65kg以下級3位、2025年東京ノービスボディビル選手権大会男子ボディビル55kg以下級2位。競技者としての経験を生かし、筋トレ情報サイト「FITNESS LOVE」で取材・執筆を担当。徳島県徳島市出身、神奈川県大和市在住。

取材・文:久米大郎 写真:岡暁

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