2026年、元競輪選手ボディビルダー・小坂元雄斗(こさかもと・ゆうと/33)選手の進化が止まらない。
「昨年から約3kgに近い仕上がり体重」(※)との言葉どおり、球体を貼り付けたかのような丸々とした筋肉を搭載し、9月22日(火・祝)~23日(水・祝)に開催された第37回『ジャパンオープン選手権大会』(以下、ジャパンオープン)男子ボディビル部門の王座へとのぼりつめた、小坂元選手。その成長を支えたのは、強靭な外見からは意外なほどの繊細な取り組みだった。
(※2026年8月23日(日)『日本クラス別ボディビル選手権大会』時点でのコメント)
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“疲労の種類”を分析し対処
「疲労管理の大切さを実感したのは、昨年の『日本クラス別』前に、腰の怪我をしたことでした。疲労が重なっていくのを無視した末の怪我でした。自分は昔からこう(視野が狭く)なる性格で、以前は、疲れなんか根性で乗り切るものだと思ってやっていました」
2025年の「ミスター神奈川」(神奈川県ボディビル選手権大会)を制したあと、コンディションの不調により、「日本クラス別ボディビル選手権」では75kg以下級6位。この苦い思い出は、競輪選手時代から小坂元選手を支えてきた根性一辺倒を大きく揺らした。
まず、疲労を無視せず感じることから。次はこの疲労は「何から」きているのかを分析するようになったという。
「この疲れは神経性疲労なのか、肉体疲労なのか。そういうことにちゃんと向き合って感じていくうちに、朝起きた瞬間にどちらかがわかるようになりました」
疲労を分類したのは、その日に取る対策を変えるためだ。
「ストレスなど神経性疲労の場合は、トレーニングのボリュームを落とします。多忙などの肉体疲労の場合は、アプローチを変えます。高重量・低回数のトレーニングでスタミナの消耗を防ぎつつ、出力向上での筋肥大を狙います」
繊細な疲労の感知に役立ったのは、ストイックな生活管理だ。
「カロリー摂取量、トレーニングの総量、他には塩分量まで。年間を通して期間ごとに一定に管理しています。なので、(心身に)異変が起こったら、まず、食事とトレーニング以外の要素に絞り込むことができます。あとは常に一定の生活をしていると、いつもと違う感覚がより過敏になるんです」
頑なな硬直した強さから、しなやかで強靭な強さへ。進化を続ける小坂元選手の未来への展望を聞いた。
「今シーズンについては、『日本選手権』を最終目標として、日本クラス別から段階的に(張り感などのコンディションを)上げていくことをテーマにしています。競技の最終目標は、ファイナリストの一桁の順位を獲ることです!」
さらに大きな夢もある。
「ボディビルダーとしては、これまでのアスリートとしての人生も含めて、人に何かを伝えられるような人間になりたいです。あとは、『人生やり切った!』と思える人生にしたいです!」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
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取材・文:にしかわ花 撮影:中原義史










