「3大会とも、もちろん優勝を目指して出場してきましたが、私の最終目標はあくまで『日本選手権』です。そのため、一戦一戦で消耗し過ぎないこと、そして大会が終わったらすぐに次に向けて身体を戻すことを大切にしています」

9月22日(火・祝)、9月23日(水・祝)、愛知県名古屋市の岡谷鋼機名古屋公会堂で開催された「JBBF第37回ジャパンオープン選手権大会」。全カテゴリーで最多となる46名のエントリーが集まった激戦区、女子フィジークを制した原田理香(はらだ・りか/51)選手は、今季3つ目となる金メダルを手に本命大会への意気込みを冷静に語った。
加速するコンディションを支える戦略的出場
原田選手は今シーズン、2大会(「日本クラス別ボディビル選手権大会163cm超級」、「日本マスターズボディビル選手権大会50歳以上級&オーバーオール」で満票優勝。そして、本大会でも2位の矢野かずみ選手を13ポイント離す戦績を残している。ビッグタイトルを駆け上がり、本命大会に跳躍するための戦略を聞いた。
「過度な水抜きやディプリートをしないことや、大会前後の数日間はトレーニングを少し緩めにする、といった調整を心がけています。また、大会ごとに自分の身体の反応やステージでの見え方をしっかりと確認し、それを次の調整に生かしています。3大会を通して得た経験でさらに完成度を上げて、日本選手権で今シーズン一番いい身体を見せたいですね」
ピラティスとコンディショニングへの注力ד筋肥大職人”とのタッグ継続で成長
持ち味であるシャープな絞り込みはそのままに、「昨年よりも筋肉量が増したのでは」という質問に対して、原田選手は新たに取り入れた2つの変化を語った。
「昨年から特に力を入れているのは、ピラティスとコンディショニングです。身体の使い方や姿勢、左右差を丁寧に整えることでトレーニングの質自体が上がり、筋肉の見え方にも良い変化が出てきたと感じています」
インナーマッスルを強化して身体全体のバランスを整えるピラティスは、アスリートやボディメイク競技者でも取り入れる人は多い。左右差の改善といった目的は少し本格的だが、「姿勢が悪い」「お腹周りをスッキリさせたい」といった日常的な悩みを持つ人にとっても、気軽に始められる運動としておすすめの選択だ。
また、2024年から師事する、“筋肥大職人”本野卓士氏(※)との連携がさらに深まったことも理由に挙げた。
「新しいアプローチを取り入れつつ、信頼できる方の指導を受け続けたことが、今年の好成績につながったのだと思います」
(※)もとの・たくし。パーソナルトレーナー、ボディビル競技者。「筋肥大職人」の異名を持ち、独自の解剖学的・生理学的アプローチによって数多くのトップアスリートやボディビルダーを指導している)
「トータルで自分らしさ魅せられる」女子フィジークの魅力
原田選手は、登録者数約18万人のYouTubeチャンネル「レモンチャンネル」の人気演者“リカさん”として、女性トレーニーの増加を牽引する一人だ。本大会での女子フィジーク参加者の増加を受け、原田選手に改めて競技の魅力を聞いた。
「これまでは、女子フィジークといえば“筋肉そのもの”に注目が集まりやすかったと思います。ですが、私はメイクやビキニ、そしてポージングまで含めてトータルでステージを魅せることを大切にしています。筋肉の圧倒的な迫力だけではなく、女性らしさや華やかさ、そして自分らしさまで存分に表現できるところが、この競技の最大の魅力だと思っています。ぜひ多くの方に、その素晴らしさを感じてもらいたいですね」
取材:にしかわ花 撮影:中原義史
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』『Womans'SHAPE』寄稿。記者・ライター、メディアプランナー、エッセイスト。










