
- ケトルベル・デッドリフトとバーベル・デッドリフトとの比較。バーベルは、当然だがスネ(脛)で止まり、股下には来ない。ケトルベルの大きなメリットは、重心と完全に一直線になれることである。
- ケトルベル・スィングのスタートポジション。つま先から20~30㎝離し、そこから作る。
- 理想的なバックスィング。ケトルベルの底面=ボトムがしっかり後方に向かって、首~背骨が真っ直ぐ、屈伸していない。前腕と太ももがしっかり密着している。
- ケトルベル・スィングでは、この高さまでトップポジションが形成されると、グッと強度が上がり、心肺機能、血行循環性、瞬発力など、総合的な体力を高める作用が強くなる。 腕力で高さを演出しているのではなく、バックスィングからの正しい加速と、各所の正しいテンションによって、ケトルベルが「浮いて」きているのである。背骨は反っていない。アゴも上がっていない。ある意味、理想形である。
- 目をつむって首が前方に落ちている。バックスィングからの加速が不足し、ケトルベルが水平位まで上がってきていない。バックスィングによって床を強くしっかり踏み、股下をケトルベルが通過する瞬間に、膝のお皿(膝蓋骨)をギュッと上げて、太もも前面にテンションを作り、同時にでん部の真ん中を強く引き締め、腹部の圧力も高くする。そうすることで、ケトルベルが水平位まで浮いてくるようにスィングする。
- 非常に多いエラー。バックスィングが充分でなく、加速が必ず不足する。この後、膝の前後スライドや脊椎の伸展、腕振りで動作を補填しようとすると、まったく何の効果も生まず、負傷の「タネ」を作るだけになる。正しいスタートポジションの形成は、このようなことを防ぐ意味でも重要。
- 上肢はハングポジション、膝が曲がった状態。足裏の接地も崩れて、安定性を欠き、膝に強いせん断力が働き、危険。アゴも上がり、首がエクステンションし、肩のパッキング、ラットダウンも為されていない。ケトルベルを直立させ、そこから無理やりスィングしようとしたり、デッドリフトにヒンジ動作の意識が無いと、このようになる。
- 膝の前後スライドや脊椎の伸展、腕振りでケトルベルを前方に移動する動作を作ろうとする典型的エラー。 腕力で強引に前方にケトルベルを移動しようとして肩、脊椎、膝に負傷原因になり得る負担とエラーが発生する。 これを連続してもバックスィングができず、エラーを反復するのみである。
- ケトルベル・スィングの途中=この写真が前方移動なのか、トップポジションから戻ってきているのか、どちらであってもエラーであり、膝が、この瞬間にゆるんで曲がっていてはいけない。膝が曲がるのは、スタートポジションと、股下から後方のバックスィング:この2つの時だけである。
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