「孫は9人います。3月初めに生まれたので」
そう笑うのは、マッスルゲート神奈川のパワーリフティングコンテストに出場した小山有子(こやま・ゆうこ/67)さんだ。孫は9人。一番上の孫は14歳で、この春から中学3年生になるという。

そんな小山さんは、60代後半にもかかわらず、パワーリフティングのBIG3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)の合計記録を、わずか1年で45kgも伸ばした。昨年の合計175kgから、今年は非公式記録ながら215kgをマーク。
「せっかく声をかけてもらったから」67歳で始めたパワーリフティング
小山さんがパワーリフティングに挑戦したのは、通っている ゴールドジム東浦和さいたま のトレーナーさんから声をかけられたことがきっかけだった。
「トレーナーの方に『挑戦してみない?』と言われて。せっかく声をかけてもらったんだから、どこまでできるか分からないけど挑戦しようと思いました」
ジムに入会したのは5年前の夏。当初はマシントレーニング中心で、「バーベルなんて持てない」という状態だったという。
ところが周囲の女性会員たちが、パワーリフティング用のベルトやギアを買い始めたことで、小山さんにも変化が生まれた。
「みんな女性がギアを買い出して、『じゃあ私も買おう』と思って。ベルトとか買っちゃって。高いのに買ったんだから、使わないともったいないよねって」
そこから30kg、40kgと少しずつバーベルを持つようになり、中野トレーナーから本格的にパワーリフティングを勧められた。
1年で非公式45kgアップ「上がると楽しくなってくる」
昨年、小山さんは57kg級に初挑戦。当時は同階級に8人が出場しており、「初めてだったから、入賞できればいいなと思っていた」という。
そのときのBIG3合計は175kg。しかし1年間のトレーニングを経て、今年は非公式ながら215kgまで伸ばした。
なぜここまで記録を伸ばせたのか。本人は少し考えた後、笑顔でこう答えた。
「上がると楽しくなってくる」
現在は週4回ジムに通い、そのうち3日は筋トレ、1日はスタジオレッスンに参加している。
最も得意なのは、スクワットでもベンチプレスでもなく、デッドリフトだ。
「一番上げられたのがデッドリフトなので。やっぱりデッドですかね」
60代後半だからこそ気をつけるのは「怪我」
60歳を超えてから本格的に筋トレに取り組むうえで、小山さんが最も意識しているのは怪我をしないことだ。
「この年になると、治癒力が衰えているので。怪我をしないように、そこは気をつけています」
“60代後半だから無理”ではなく、“60代後半でもまだ伸びる”。孫9人を持つ67歳は、そのことを自らの身体で証明している。
取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩










