「黒い、外人、ハーフで羨ましい、ゴツい、細い、太っているなどこれまでいろいろなのことを言われてきました」
4月19日(日)に開催された『マッスルゲート西東京大会』のビキニフィットネス一般の部で優勝を手にした近藤サクラニイ(こんどう・さくらにい/39)さん。近藤さんは、これまでの経験すべてを背負うようにステージに立っていた。

「小さい頃は『黒い』『外人』と言われることが多くて……」
幼少期から、肌の色やルーツに対して心ない言葉を向けられることがあったという。だが中学後半になると一転、「かわいい」「ハーフで羨ましい」と評価が変わった。
「人ってこんなに簡単に変わるんだなって思いました」
その後も、体型や見た目に対するさまざまな声に触れてきたという。
「『ゴツい』『筋肉質すぎる』と言われたり、逆に『痩せすぎ』『太りすぎ』と言われたり……」
どんな状態でも、誰かの基準で評価されてしまう。そんな違和感を抱えながら過ごしてきた近藤さん。
鬱状態から脱出し、泣きながらスクワット
「転機は出産後でした。激務と子育てで心身のバランスを崩し、鬱のような状態になってしまって、ガリガリで、自分に自信も持てませんでした。そんなときに、夫から栗原ジャスティーンさんのインスタを見せられ、『お前もこうなれるぞ!』と言われたんです」
筋トレをしていた夫の一言をきっかけにトレーニングをスタートした。
「最初は20kgのバーでのスクワットもきつくて、泣きながら10回……。後ろで会員のおじいちゃんたちが『がんばれー』って応援してくれて、トレーナーさんも横で支えてくれて。やり切ったときに、何か変わった気がしました」
その後、ジムで出会ったボディビルダーの“師匠”に背中を押され、大会出場を決意。初舞台は昨年の『JBBF北区オープン選手権大会』で5人中5位という悔しい結果。
筋トレは制作活動
トレーニングを重ねる中で、考え方も大きく変わっていった。
「筋トレは制作活動だと思っています。彫刻を削り出すように、1回1回を丁寧に!」
かつては高重量にこだわりすぎ、フォームを崩して怪我をした経験もあるという。
「ベンチプレス45kg、スクワット80〜90kg、デッドリフト100kgと、重さばかり追っていました。でも今思うと、ただ持ち上げていただけで……それは違うなって気づきました」
現在は“効かせる”ことを重視したトレーニングへとシフトしている。
自分のためのボディメイクで更なる目標へ
今大会でアピールできた部位は、ハムストリングと殿部だという。
「女性はお尻や腰回りの脂肪が落ちにくくて、私もずっと悩んでいました。そこで取り入れたのが、限界まで行うブルガリアンスクワットや、フォームを意識したクロストレーナーでの有酸素運動です。特にクロストレーナーは、背中を丸めて腹筋を潰すようにして20〜30分。これが一番きつかったです」
ハードなトレーニングをこなしながら、外見のためではなく“自分自身のために身体をつくる”近藤さん。
「きれいになりたいというより、強くなりたいです!」その想いは、これまでの経験があったからこそ生まれたものだろう。
今大会の結果について問うと、力強くこう語った。
「うれしいです!また、JBBFの大会にも挑戦したいです。勝つことだけが目標ではなくて、自分の考えや想いをもっと多くの人に届けられるようになりたいです」
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
執筆者:佐藤佑樹
主にFITNESS LOVEで執筆中。自身も大会へ出場するなどボディメイクに励んでいる。料理も好きで、いかに鶏胸肉を美味しく食べるかを研究中。
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取材:佐藤佑樹 撮影:北岡一浩
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