トレーニングしているわりには腕が太くならない、バランス的に腕が弱いなど、悩みを感じているトレーニーも多いのではなかろうか。ここでは鈴木雅選手が腕トレに関する疑問をQ&A 形式で解説。初級者~上級者まで、段階的に腕のトレーニングを紐解いていく。
取材・文:藤本かずまさ
腕を太くするために押さえて
おいたほうがいいポイントはありますか?
追い込んだ筋肉を回復させてあげることが大事です
「トレーニングでしっかりと追い込むことが大事です。またそれ以外にも『栄養』『休養』も非常に重要になってきます。休養、つまり追い込んだ筋肉をちゃんと回復させてあげることが大事です。
胸のトレーニングでは補助筋として上腕三頭筋も動員されます。
また背中のトレーニングでは上腕二頭筋も使われます。胸と三頭筋を立て続けに鍛えるようなサイクルでは、まだ回復しないうちに三頭筋のトレーニングを行うことになってしまいます。背中と二頭筋も同様です。腕を太くしたい場合は、そのためのサイクルを考える必要があります。
また三頭筋は二頭筋よりも大きな筋肉です。腕の体積を増すという面では三頭筋を重視したほうがいいでしょう。三頭筋の外側頭は、あまり意識しなくてもプレス動作で負荷がかかってきます。二頭筋よりも発達させやすいと言えます」
どのように分割すればいいですか?
大切なのは「腕をオマケのように扱わない」ことです
「初心者のうちは1回のトレーニングで全身を鍛えるメニューでもいいですし、上半身・下半身などの2分割、『押す種目』『引く種目』で分けるプッシュ・プルの3分割でもかまいません。ただ、ここで大切なのは『腕をオマケのように扱わない』ということです。
胸のついでに三頭筋、背中のついでに二頭筋を鍛える、という意識では大きな発達は見込めません。
オマケではなく、『腕を太くする』という目的意識を持ってトレーニングするようにしてください」
続けてお読みください。
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鈴木 雅
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。
執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。