河野安佳里選手のバックポーズを含む大会写真 ※タップして写真をみる
昨年11月29日（日）に開催され、盛況のうちに幕を閉じた第１回ゴールドジムジャパンカップ。2021年は11月27日（土）、28日（日）に開催される。ここでは、2020年ゴールドジムジャパンカップ、勝利の裏側に迫ったIRONMAN2021年2月号からビキニ35歳未満163cm以下級を制した河野安佳里選手を紹介する。
取材：藤本かずまさ 撮影：中島康介、北岡一浩
私は小学校１年生のときからバレーボールをずっとやっていて、将来スポーツ系のお仕事に携わりたくて、スポーツトレーナーコースがある専門学校に進学しました。そのゼミ活動でボディメイクに取り組んだのがトレーニングを始めたきっかけです。これが３年ほど前になります。
２０１８年にトレーナーとして福岡のジムに勤務するようになって、そこでビキニという競技を知りました。出場する前に、どうせなら大きな大会を見てみたいと思って、東京までオールジャパンを観に行ったんです。そこで「こんなにキラキラした世界があるんだ」と興味を持ちました。
大会デビューは２０１９年の長崎西海オープンビキニです。そこでは優勝させていただきましたが、そのあとの大分大会は２位、福岡大会は４位、トップ選手を間近で見られるいい機会だと思って出場したオールジャパンは予選落ちと、結果を残せませんでした。そして、ビキニでもっと頑張りたい、選手として成長したい、という思いから東京への転勤を自分から申し出て、昨年１月に上京しました。
前年は立て続けにたくさんの大会に出たので、今回は大会数をある程度限定して、しっかり絞り切った状態で出るつもりでいました。でも、大会が中止になって、そこで減量する気を失ってしまいました。
だから、マッスルゲート東京、ジャパンカップの開催を知ったときは、正直迷いました。出ようと決めたのは８月末くらいでした。結局、減量を始めたのは９月に入ってからです。
そこからはスイッチを入れて取り組んで、約２ヵ月半で７㎏ほど落としました。トレーニングは週７回で、起床直後とトレーニング後には有酸素運動。もう、アドレナリンによって生かされているような感覚でした（苦笑）。
激戦！ビキニ35歳未満163cm以下級 ※タップして写真をみる
ただ、前年よりも楽に絞れました。たまに撃沈することもありましたが（苦笑）、比較的元気だったと思います。また、鈴木雅選手のパーソナルを受けて、骨盤に注意してトレーニングをするようになったんです。ウエスト周りが変わったことを実感できました。
結果的にマッスルゲートが東京に来てからの最初の試合になったのですが、他の選手に関する予備知識がないまま出たので、不安はありました。そんな中でクラス優勝できて、さらにオーバーオールでも優勝できたので自分でもびっくりしました。
ジャパンカップでも、クラス優勝できるとは思っていませんでした。同じクラスの中山（桜子）選手、日比（佑伊子）選手は同世代の選手で、これから競い合っていきたいし、私たちの世代でトップ選手を倒したいという気持ちがあるんです。まずはこのお二人に勝たないとオールジャパンなどでも結果を残せないと思っていました。
その反面、オーバーオールでは一緒に並んだ選手たちの顔ぶれが想像していた感じとは違ったので、「あれ？」と。そこで自分の中で緊張感が緩んでしまっていたかもしれないです。「オーバーオールでも勝つ」という気持ちが、そもそも薄かったです。柿選手とは、その差があったと思います。
２０２１年に向けて、いいスタートが切れたとは思います。優勝できたこともすごくうれしいです。でも、オールジャパンのトップ選手に勝ったわけではないので、自分の中で引っかかっている部分はあります。私自身も、絞りが足りていなかったと思います。ポージングにも課題を感じています。
今年はまず、それらの課題を克服して、確実にオールジャパンのクオリファイを獲ること。ビキニで少しは結果を残して、名前を覚えていただけるくらいの選手になりたい。当初はそういう思いでした。今回のジャパンカップを経験して、オールジャパンでしっかりトップに入っていきたいという気持ちがさらに強くなりました。
