7月30日(日)に行われたオールジャパン・ジュニアフィットネスチャンピオンシップスのボディフィットネスで優勝を果たした川上楽々(かわかみ・らら/22)さん。丸々としたお尻や肩の筋肉、背中の広がりは川上さんの努力と行動力の賜物だった。
昔は大食い担当、食べることが大好きで太っていたという川上さん。そのとき、スポーツトレーナー実習が川上さんをトレーニングに導いた。
「今の自分の身体じゃ説得力がないし、トレーニングも減量もできなかったら、選手に教えられない。このままじゃダメだと思い、2022年9月にトレーニングを始めました。また、帯同していたwenner'sというサッカーユーチューバーの存在も自分の原動力となっていました」
川上さんは、トレーニングを始めて約7カ月後の4月に北関東マッスルゲートに初出場。安井友梨選手の影響で6月には群馬県オープン大会に出場した。
「5月20日に安井友梨さんに会うために、参加したフィットモデルのセミナーで、たくさんのステージに立つことが大事とおっしゃっていました。オールジャパンの前にもう一度ビキニフィットネスのステージに立とうと思い、すぐに探したらゲストが安井さんの群馬県オープン大会を見つけエントリーしました」
この大会での気付きが川上さんをオールジャパンジュニア優勝へ導いた。
「大会に出ることで自分では分からない課題などが見つかりました。順位やフィードバック、他の選手などと比較し、1カ月前に急遽、ビキニからボディフィットネスに変更しました」
今回のオールジャパンジュニアフィットネスチャンピオンシップスで優勝し、世界選手権への切符を手に入れたいという目標ができたのは、柿 夏芽選手(2021年JBBFオールジャパン選手権・ビキニフィットネス24歳未満級、35歳未満163cm超級で2冠)や同年代の方たちの存在があった。
そんな川上さんは大学生。トレーニングはどのように行っているのだろうか。
「トレーニングは週5〜6日で1回1時間半〜2時間しています。脚、腕、背中、胸、脚、肩、offです。基本はこんな感じですが、色々変えています。トレーニング中は何を目的としているかを考えて、あまり多種目はせず、自分の効果を感じる種目をするようにしています。トレーニングは学校が終わった夜にして、授業の合間や授業後は図書館で勉強するようにして、トレーニングと学業を両立できるようにしています」
減量やきついトレーニングは逃げたくなることもあったが、絶対優勝したいという気持ちと川上さんの憧れの存在である安井友梨選手の写真を見てモチベーションを高めていた。
「安井選手とは身長や自分のタイプの身体とは全く違いますが、人間性、美しい身体とウエスト、競技に対する姿勢や向き合い方など全て尊敬しています。また、トレーニング自体は好きなので、きついけど楽しんでやろうと思い込ませていました」
辛い時期を乗り越え、成長を続ける川上さん。今大会を振り返り、次の目標に向かう。
「この競技を始めていなかったら、できてなかったことや出会えてなかった友達、見たかった景色が本当に自分を成長させてくださいました。ここまでの道のりは本当に前が見えなく、不安や負けそうになることもありましたが、自分を信じてこれてよかったし、支えてくれた方に結果で恩返しできたときは本当にホッとしました。次の目標は世界選手権で優勝することです!」
取材:FITNESSLOVE編集部 撮影:中島康介