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お尻まで薄皮一枚、パリパリに絞った肉体美で日本タイトル獲得!女子フィジーク歴3年、快進撃の幕開け

荻島順子選手鮮烈なデビューを飾ったのは2年前の2021年。2月に行われた「マッスルゲート」の新人戦が初戦の舞台だった。女子フィジークの参加者は1名のみだったものの、新人離れしたその肉体は観る者に衝撃を与え、初心者には難しい女子フィジークのポージングもスムーズにこなしていた。聞くと、大会出場を決めたのは2週間前で、それまではポージングの名前すらもよく把握していなかったという。彼女の名は、荻島順子(おぎしま・じゅんこ/55)といった。

【写真】荻島順子選手のお尻まで薄皮一枚、パリパリに絞った肉体美

「あのときは2週間前にエントリーして、澤田さんに『女子フィジークはそんなに甘いものではない』と怒られました。でも、それからもずっと澤田さんには指導していただいています」

「澤田さん」とは、女子フィジークの日本チャンピオン・澤田めぐみ選手のことだ。もともとトライアスロンの競技者だった荻島選手は、骨折からのリハビリを目的にトレーニングを開始。トレーナーからの勧めもあってコンテスト出場を意識するようになり、2020年10月から澤田選手に師事。デビュー翌年の2022年は東京選手権2位、ジャパンオープン選手権2位、そして国内最高峰の舞台・日本選手権では4位とキャリア2年目ながら大躍進を見せた。

「私は、優勝というものは意識したことがないんです。『優勝したい』『表彰台に上がりたい』よりも、少しでも自分の身体を理想に近づけたいという気持ちのほうが先にあります。これは澤田さんも同じことをおっしゃっていて、自分がやるべきことをやれば結果は自ずとついてくると。私も同じ思いで取り組んでいます」

しかし、東京選手権、ジャパンオープン選手権での「2位」という結果には、いくばくかの不安を覚えた。あと少しのところで、優勝に手が届かない。もしかしたら、私は1位にはなれない選手なのか。

「『優勝できない人』で終わってしまうのかな、という思いが少しよぎりました。でも、やるべきことをやれば結果はついてくる。その思いで、この1年間も取り組んできました」

その意欲は肉体にもあらわれ、7月の東京選手権ではパーフェクトスコアで優勝。8月6日に大分で開催されたジャパンオープン選手権でもオール1位票を獲得して圧倒的な勝利。結果は、ついてきた。

「私はまだトレーニング歴が浅く、昨年のシーズンは怪我などもあって、1年間しっかりとトレーニングできたというのは今年が初めてなんです。オフシーズンの間にきちんとトレーニングができたことが、今のコンディションにつながっているのではないかと感じています」

そのベースにあるのは無垢な向上心。かくして快進撃は始まった。

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取材:藤本かずまさ 撮影:中島康介

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