今週は、生活習慣を見直すきっかけとなる「代謝アップ」についてご紹介していきます。
若いときにスマートだった人でも、40代、50代と年齢を重ねるにしたがって、だんだんと太りやすくなるもの。その原因の大きな理由のひとつが、筋肉の減少。高齢者の筋肉量の低下は専門的には「サルコペニア」と言って、腰痛や、転倒時の骨折を引き起こす疾患と考えられています。日常生活の活動だけでもある程度筋肉量を維持できる若いころと違って、歳をとると代謝は落ちる一方です。では、この流れに逆行するにはどうしたらいいのでしょうか?
トレーニングの“頻度”
トレーニングの量を増やす、とりわけレジスタンストレーニングを意識的に取り入れていくことが大切。
そうは言っても、1回のトレーニングで無理をした場合、故障のリスクが増えるのも中高年のつらいところ。結局、トレーニングに行く回数を増やしていくしかないのです。30代、40代、50代と年齢を重ねるに従い、ジムに頻繁に通う必要があります。1回1回のトレーニングでそれほど無理をしなくても、何回も通えば筋肉量を維持・増加することが可能になります。
不足した栄養素を摂取
年齢とともに失われていくのは、筋肉だけではありません。加齢により体内から減っていってしまう栄養素があります。脂肪の運搬に関わるとされる「カルニチン」はその一例です。運動量を確保できたとしても、体内のカルニチンが不足したままでは、効率よく脂肪を燃焼することができません。カルニチンはラム肉に多く含まれていますが、毎回ラム肉から補うのは現実的ではありません。不足している栄養素をピンポイントで補うには、サプリメントをうまく活用するのも、ひとつの方法です。
年齢が上がるにつれて、成長ホルモンの分泌が低下することが知られています。「アルギニン」、「グルタミン」、「リジン」といったアミノ酸は、成長ホルモンの分泌を促すとされています。筋肉の材料となる9種類の必須アミノ酸と合わせて就寝前に摂取すれば、加齢に抗って筋肉量を増加させ、太りにくい体質づくりの助けになるでしょう。
まとめ:加齢に抵抗するために必要なものはコレ!
①トレーニング頻度を上げる
1回1回無理をしなくて済むように、頻度を増やして対応する!
②カルニチン
脂肪を運搬する働きのあるカルニチンをサプリメントで補おう!
③成長ホルモンの分泌を促す栄養素を摂取
「アルギニン」、「グルタミン」、「リジン」を就寝前に摂っておく!
④必須アミノ酸を摂る
身体の材料となる必須アミノ酸を補えばさらに良い!
次回は、「トレーニングの停滞を打破するコツ」
教えてくれたのは… 桑原 弘樹(くわばら ひろき)
桑原塾 主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。
文 Masayuki Saitoh
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