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「ボディビル部だから頑張れた」関東大会予選落ちから全日本大会決勝進出の逆転劇にあった強い思い

田中春貴さん大学での部活動は最大4年という期限付きだ。ここでは大学4年生、最後の全日本学生ボディビル選手権に挑んだ、日本体育大学4年生の田中春貴(たなか・はるき)さんに話を聞いた。関東学生ボディビル選手権で22位と決勝進出(決勝には上位20名が進む)は叶わなかったが、全日本学生選手権への切符を手にし、強い思いで挑み見事決勝進出を果たした田中さんの思いとは。

【写真】田中春貴さんの力強いマスキュラーポーズ

「僕の最後の学生ボディビルです。応援してくれて本当に、本当にありがとう」

インタビューに対して、仲間の部員たちに感謝の思いを伝えたいと姿勢を正した田中さん。学生ボディビルの醍醐味は、ボディビル競技は個人戦でありながら、大学対抗戦という団体戦の顔を併せ持つ点にある。

「僕は競技では良い成績を残せていないという悔しさを全身で受け止め、それでも絶対に折れないぞという強い信念があります。そして仲間の存在があるからボディビルに出場し続けることができています。自分のためだけではないボディビルをさせていただいています。仲間がいてくれるから、例え予選で落ちてしまっても諦めずにやっていけます」

日本体育大学は2位の早稲田大学を4点差でかわして日本一に輝いた。関東学生選手権では決勝に残ることができなかった田中さんだったが、全日本学生選手権では20位と意地の決勝進出し、団体得点「1点」(※)を部に持ち帰った。
※1位には40点、そこから順位が下がるごとに2位36点、3位32点と4点ずつ得点が下がっていき、11位以下からは11位10点、12位9点と1点ずつ得点が下がる。この合計で大学対抗戦の成績が決まる。

「ここまで一人では絶対来れなかったです。日体大ボディビル部の一員としてみんなに支えられ、ここまで歩いて来れて本当に幸せでした」

4年生の田中さんは引退となるが、来年の後輩たちの活躍をすでに楽しみにしていた。

「来年みんなのステージを観るのが楽しみです。自分も次の目標に向かって頑張ります」

関東大会では予選落ちを期したが、全日本大会で意地と粘りの決勝進出で日本体育大学の日本一に貢献した田中さん。「ボディビル部だからこそ頑張れた」と力強く語る姿に、部活動としてのボディビルの魅力をみた。

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取材・撮影:塚本萌子 構成:FITNESS LOVE編集部

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