「天をつくように持ち上がったお尻」で一躍脚光を浴びた、中島リリアナ(なかしま・りりあな/45)選手が、今年JBBF初参戦を経て全国大会へと駆け上がった。きたる12月10日(日)、千葉県浦安市で行われる『ゴールドジムJAPAN CUP』。全国のマッスルゲート26大会優勝者、JBBF主催大会およびマッスルコンテストの上位入賞者のみが出場できる本大会に、愛知大会での優勝含め4大会をいずれも上位入賞のビキニの新星が年内最終戦に挑む。
【写真】腰高の抜群のプロポーションでステージを沸かせた中島リリアナさん
「初戦から8kgの減量により、強みと評価をいただいたくびれから殿部の高低差がさらに強化できました」
中島さんは、週に2日をビキニの名コーチとして名高い柏木(三樹)トレーナーにパーソナルを受け、ほぼオフなく、自主的にも日々1時間半のトレーニングを行う。形よく張り出したお尻と、均整の取れたスラリと伸びる大腿部はどのようなトレーニングによるものなのかを聞いた。
「ハックスクワットやスミススクワット、レッグプレスなどでの高強度での全体的な強化は勿論、フォームや足幅を毎回変えて、細かい筋肉に満遍なくアプローチします。例えばスクワットでお尻を狙う場合でも、上部・下部・サイド、さらにスタンスや足裏の角度の微調整をし、細かな筋肉までしっかりと刺激が入るようにトータルの造形を整えていくため、一部位で8〜10種目になります。殿部の強化をしたいからといってお尻だけの種目をやる、というのはしません。全体的に鍛えてこそトータルで見ての美しさが作られると思っています」
隙のないトレーニングを行うかたわら、筋肉量を充分に残すため減量についても「良質な栄養をたくさん摂って、たくさん動く」を基本に、非常にスローペースで行ったという。
「急激な体重変動はトレーニングの質も落ちますし、なにより健康を損なうので私は6カ月かけて8kgを徐々に落としました。食材はほぼ固定していますが、カロリーやPFCは身体の調子と相談して適宜増減しますし、次の日のトレーニングの強度によっても変えます。減量といえども、ハードなトレーニングに必要な分は必ず摂取するようにしています」
卵を1日3〜4個、MCTオイル、アボカド、ナッツなど脂質を豊富に摂りつつ、固定のメニューでも飽きないよう炭水化物の種類を変え、鶏胸肉と赤身の牛肉をメインとして食事管理も徹底しつつ、「この前、実は天ぷらを食べて怒られるかなと思ったら、柏木トレーナからは『美味しかった? いいじゃん』と言われました(笑)」と語るなど、普段は自然体でお茶目な雰囲気も中島さんの魅力だ。
「ジャパンカップは素晴らしい選手の方々が並ぶ場でとても緊張していますが、今できるベストを尽くしトップを狙います。大会の翌週が誕生日なので、自分への最高のプレゼントになるような結果にしたいですね」
錚々たるメンバーが集結し、白熱の戦いを予感させるジャパンカップ。恵まれたフィジカルをさらに磨き上げたスーパールーキーの活躍に期待が集まる。
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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代