「トレーニングをしていても身体がなかなか変わらない、なかなか筋肉が付かない」そんなお悩みをよく耳にする。トレーニングを始めて約2年後には、JBBFビキニフィットネスのトップ選手として活躍し、出産を経た現在も活躍し続けている倉畑優奈(くらはた・ゆうな/29)選手に筋肉が一番増えたときのトレーニングやそれを踏まえて現在はどのようにトレーニングをしているのか伺った。
高重量トレーニングのみで筋肥大したトレーニング1~2年目
「トレーニングを始めて1~2年目くらいから重い物を持つトレーニングをしていました。それが当たり前だと思っていて。多分JBBFに出始めたときの2018年が一番成長が大きいです。そのときが一番発達したときですね」
その頃はずっと高重量でトレーニングを行っていた倉畑選手。スクワットは80~90kg、ラットプルダウンも現在より重い50kgの重さでしていたという。
「プレートをつけるタイプのラットプルも男性と同じ重量。合トレも主人とやったり、主人と男性の友達3人でやっていたりで、プレートを外すのが面倒なので、ほぼ一緒の重さでやっていました。トレーニング時間は今と変わらず、1時間~1時間30分くらいでした」
デキストリン30gを3回飲んでいた過去
筋肉が大きくなった原因はトレーニングだけではなく、栄養面も関係している。
「30gくらいのデキストリンをトレ前、トレ中、トレ後に全部入れていたんです。プロテインもトレ前とトレ後に飲んでいました。なので、重さを持つトレーニングだけではなく、トレーニング前後に集中して摂取していた栄養も関係があるかと思います。トレーニング中にもこまめに糖質を補給していたからか、そのときが一番大きくなりました」
現在、増量期にはトレーニング後のプロテインは飲んでいるが、トレーニング前後はデキストリンではなく、食事で栄養を摂るようにしているという。
過去のトレーニングを経て得た、現在のトレーニング
そして、現在のトレーニングは高重量だけではなく、体幹を整えた状態で15回3セットできる範囲の重さでのトレーニングを大切にしている。高重量トレーニングから今のトレーニングに変化したきっかけは?
「高重量トレーニングだけをしていたときは凄いウエストが太かったんです。ウエストが太いのが気になって、『なんでだろう?』と思ったときに、高重量でしかもすごい反り腰のままやっていたなという自覚があって、2年目くらいからは、重量を落としてもいいから、体幹を意識して負荷が抜けないようにやろうと思い始めました。その意識も今に比べたら結構浅い知識で、ただ重量を落として気持ちお腹をへこますくらいのイメージでやっていました。結果的にウエストは細くなったのですが、筋肉も少し小さくなったかなと思いました」
2021年に子どもを出産しピラティスを始めたことで、筋トレをするときも軸がブレなくなったという倉畑選手。「体幹を固めた状態でもっと高重量を持てるようになる」ことを目標に今はトレーニングに取り組んでいると教えてくれた。
倉畑選手の今後の目標は?
「増量期でもなるべくウエストは細く保てるようにしたいのが目標です。私は食べるのが大好きで、食べ過ぎてお腹が出ているのが当たり前みたいになっているので、腹8分目くらいでご飯を食べ終われるように気を付けようと思います。毎日、バキュームやドローイン、呼吸の練習をして、お腹を自分でもっと操れるようになりたいなと思います」
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介