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【実録】摂食障害の恐怖 銀座のホステスが「円形脱毛症」に!「痩せていれば美しい」が招いた悲劇

ボディコンテストに挑戦する中で、体型への強いこだわりから摂食障害に陥り、円形脱毛症を経験。そこから「食べること」を大切にするボディメイクへと考え方を変え、体重を10kg増やして健康を取り戻した女性がいる。現在は銀座のクラブでホステスとして働きながらトレーニングを続け、フィットネスの楽しさを発信している中村彩乃(なかむら・あやの)さん。

中村さんはかつて、ボディコンテスト『ベストボディ・ジャパン』の大会に約6年間挑戦していた。ステージに立つ経験は自分を大きく成長させてくれたと振り返る一方、当時は「痩せていること」に強く囚われてしまった時期があったという。

【写真】中村彩乃さんのブルーのビキニで両手を広げたバックポーズ

体重39kg、円形脱毛症も…追い込まれていた過去

ベストボディ・ジャパン協会が主催するモデルジャパン部門(特に細さやスタイルの良いバランスが求められる部門)に出場していた当時、中村さんは大会に向けて身体を絞り続けていた。

岐阜大会、長野大会、東日本大会でグランプリに輝き、日本大会にも挑戦。結果を求める中で、体重はどんどん落ちていった。

「当時は、痩せていくことが正しいと思っていました。体重が減ることが自分の価値のように感じてしまっていたんです」

身長は約165cm。しかし体重は日本大会の頃には39kgまで落ちていたという。食べることが怖くなり、極端に食事を減らす日もあれば、ストレスから一度に大量に食べて吐いてしまうこともあった。

「体型のことばかり考えて、心も身体も疲れてしまいました」

強いストレスの影響で、円形脱毛症ができたこともあった。

「今振り返ると、それくらい自分を追い詰めていたんだと思います」

中村さんは、ベストボディ・ジャパンについて「挑戦した6年間で多くを学び、感謝している大会」と話す。その経験があったからこそ、次のステップへ進む決断もできたという。

「フィットネスは楽しむもの」価値観を変えた言葉

転機となったのは、新しい挑戦の場であるボディコンテスト団体「APF」の足立健代表の言葉だった。

「フィットネスは仕事じゃないんだから、もっと楽しんでいいんだよ。自分を苦しめるものじゃない」

その一言で、自分が結果ばかりを追い求めていたことに気づいたという。

「それまでは痩せることばかり考えていました。でも、身体を作ることを楽しめるようになったんです」

現在は考え方が大きく変わった。

「フィットネスは自分を追い込むものではなく、自分を好きになるためのものだと思えるようになりました」

食事を恐れていた過去とは違い、今は「食べて運動する」スタイルへ。体重は約50kgまで回復し、体調も大きく変わった。

「風邪も引かなくなりましたし、何よりメンタルが強くなりました。あの頃の自分より、今の方が身体も心もずっと健康だと思います」

摂食障害を経験したから伝えたい「食べるボディメイク」

中村彩乃さん

中村さんは現在、銀座のクラブでホステスとして働きながらトレーニングを続けている。忙しい日々の中でも、パーソナルトレーニングを週2回、自宅でのトレーニングも取り入れて身体づくりを続けている。

また、実家はリンゴ農園。幼い頃から農業に触れて育った。台風でリンゴが落ちてしまったり、農作物が被害を受けたりする光景を見てきたという。

「365日畑に立つ父の姿や、作物がダメになってしまったときの悲しむ両親の姿を見てきました。だから食べ物の大切さはずっと教えられてきました」

摂食障害を経験したことで、その価値を改めて考えるようになった。

「食べ物のありがたみや、一食一食の大切さを本当に感じるようになりました」

だからこそ、今伝えたいことがあるという。

「痩せていることだけが美しさではないと思っています。身体を大事にして、自分を好きになることの方がずっと大切です」

フィットネスをしていなくても、体型や食べることに悩む人は多い。だからこそ、同じ経験をした立場として伝えたいと語る。

「私も体重が10kg増えて、身体も心も元気になりました。もし今、食べることや体型で悩んでいる人がいたら、少しずつでも私の経験を伝えることで前に進めると思っています」

現在は大会にも挑戦を続けながら、フィットネスを楽しんでいる。

「まだ挑戦の途中ですが、これからも食事を楽しみながら筋トレをしてコンテストのステージに立ちたいと思います」

次ページ:中村彩乃さんのブルーのビキニで両手を広げたバックポーズ

取材・文:FITNESS LOVE編集部 写真提供:中村彩乃

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