「産後、戻らない体型に悩んでいました。インスタグラムやYouTubeで同じ境遇や年齢の方々が素晴らしく綺麗な身体で活躍しているのを見て大会に出たいと思いました」
岩瀬絢(いわせ・あや/30)さんは、同世代やそれ以上の年代の女性が美しいプロポーションでステージに立つボディコンテストに衝撃を受けたという。
「見て!この人お母さんなのにこんなにスタイルいいんだよ!私もこんな風になりたい」
自身の全国転勤に嫌な顔もせず付き添い、慣れない土地で子育てに励む岩瀬さんの苦労を知っていた夫は、ジム通いと大会出場の夢を快諾し後押ししてくれたという。
「夫がとても協力的とはいえ、産後数カ月間のジム通いはかなり難しかったです。週1回のパーソナル受講から始め、週に2、3回は近場のジムや自宅でのトレーニングもできるように徐々にしていきました。たとえば、子どもがお昼寝をするようになってからはその時間で自宅でできるチューブや可変式ダンベルでのトレーニングを取り入れたり、ダイニングの椅子を並べてプルオーバーをしたりと工夫しました」
痩身や健康増進目的ではなく、大会出場者向けのジムで指導を受け、食事管理も徹底。「産前は痩せているものの凹凸のない身体だった」と語る岩瀬さんの身体はみるみる変化していった。
「私は肋骨のすぐ下に腰骨があるため、くびれにくい骨格とのことで、肩と背中を大きくすることで視覚的にくびれを作るように取り組みました。また、脚は華奢である分、お尻が上がりづらいという課題もあったので脚トレをメインにした種目構成を作ってもらいました」
今まで励んでいたダイエットではない、肉体を造形していく“ボディメイク”の面白みを知ったという。そして今年、年齢別で健康美を競うコンテスト団体、ベストボディ・ジャパンの大会に出場。10月12日(土)の『モデル・ジャパン2024静岡大会』(※)では年齢別で3位を獲得した。
※細身で全身バランスの取れた身体、ウエストがくびれている細い身体が求められる大会。
「横浜大会では結果を出せず悔しい思いをしました。その気持ちをバネに地元である静岡大会こそはと挑戦したので、入賞することができて本当にうれしいです。目標を達成することができたので今後は一旦大会出場はお休みします。でも、大会の出る出ないに関わらずトレーニングは続けます。見た目だけでなく体力もつき、自信も持てたボディメイクを今後も頑張っていきます」
岩瀬さんは今後の目標を話しつつ、「そういえば最近、昔のジーンズがぶかぶかになった」と喜びを見せた。
取材:にしかわ花 撮影:上村倫代
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。
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